近頃の「伊良コーラ」の動きは、クラフトコーラ史に直結するから超応援したい。
この半年ほど、伊良コーラの動きが面白いんです。
伊良コーラといえば、クラフトコーラの先駆者であり、ジャンルを発祥させた張本人。クラフトコーラ=伊良コーラというくらい、ジャンルの認知度や市場を拡大した、まさにリーダー的な存在なんです。
ストーリー性があり、それをデザインや素材えらび、味わい、香りで表現。自ら工房を構え、職人の手によって作られている。クラフトと名がつく意義を体現しているし、値段以上の魅力や快楽を享受できる。2020年、2021年と、実店舗も構え、世界観込みで直接提供する場を設けている。
「クラフトコーラとは、なんぞや」
この問いを、地を這って体現している意味で考えても、やはり「牽引者」です。
伊良コーラがひとつの基準となり、後発のクラフトコーラは参考にしたでしょうし、全国の飲食店・販売店でも紹介されたり、メディアでも広く取り上げられたり。あらゆる層が、その動向を注目していると言えます。
そんな伊良コーラがこの半年、どのような動きを見せてきたのか、ハイライト的に振り返ります。
2022年4月|新企画「コーラ小林が行く!」始動
伊良コーラの代表「コーラ小林」が、伊良コーラを取り扱っている全国の素敵なお店を巡り、話を聴くインタビュー企画です。
そのお店と伊良コーラの出会い、なぜ伊良コーラを取り扱っているのか、どんなようにお客さんの手に渡っているのか。実際に対面しながら、会話がなされています。
DEAN & DELUCA、高円寺の老舗銭湯・小杉湯、KURKKU FIELDSなど、あらゆるジャンルのお店が登場します。
作り手と売り手が顔をだし、言葉を紡ぎ交わす。クラフトコーラはまだ本質的な価値が伝わりきってないからこそ、「なぜ売っているのか」「どのように売っているのか」「どんな反応があるのか」を表に出していくことは、どちらのレイヤーにとっても非常に重要だと感じました。
ついつい、「ただ売る」「取り扱われている」ことだけを追い求めることになってしまうからこそ(特に、ブーム的な側面を持つクラフトコーラにおいては、なおさら)、このような地道な活動を、伊良コーラが行っていることに、大きな意義を感じます。
2022年6月|新企画「日本を、飲む。」始動
コーラ小林が日本を巡る中で出会った「物語のある素材」を使い、物語の語り部としてのクラフトコーラを制作する企画。毎月14日を「イヨシの日」と定め、「ほぼ」毎月、14日に日本の素材を使ったクラフトコーラを販売していく、なんともワクワクする取り組みです。
これまでに登場した「日本を、飲む。」はこちら。
第1弾:日向夏(神奈川・小田原)
第2弾:自然落下桃(山梨・甲州)
第3弾:サクラケムシ(東京)
どれも好奇心そそる生産者や素材があり、その地域の一側面を感じられたり、食材や生物の生態を感じられる。普通に生活するとなかなか触れることのできない素材たちを、コーラを通して味わうことができる。
コーラナッツへの解釈やコーラらしい味わいををどこかで表現すれば、エッセンスやアクセントとして自由に素材をつかいやすい、クラフトコーラだからこそ。コーラというポップな存在だからこそ。普段触れがたいストーリーや素材を味わえる、というのは、クラフトコーラの魅力であり、意義であると思っています。
そういう意味で、「日本を、飲む」は、とても魅力がある取り組みです。
2022年10月|ナチュラルローソンで販売開始
そして、今まさに行われている、ナチュラルローソンでの販売。首都圏で展開する各店舗で、 10月11日(火)より数量限定で並んでいるそうです。
これまで、スーパーマーケットだと、成城石井やライフでクラフトコーラは並んできました(伊良コーラやともコーラ)。コンビニはこれまで特に大きな動きとしてはありませんでしたが、ついにナチュラルローソンに登場です。
クラフトいうジャンル、まだ4年の歴史、価値形成しきれていない状況。それらを考えると、コンビニで置かれることは現時点で特に重要だとは思いません。なんなら、大衆化至上主義は危険とも思っています。ただ、ナチュラルローソンであれば、まだ、クラフト性や世界観を保てるように感じるし、伊良コーラのように本質をしっかり体現している存在の接点が広がることは、大歓迎な動きです。
そして、この動き、伊良コーラにとっても、かなり大きな挑戦とのこと。「大きな挑戦の第0章」と言っています。どういうことか。
一部で発表されていますが、今、伊良コーラは「缶商品の開発・販売」を掲げています。曰く、缶にすることで日本全国、ひいてはグローバルに大きく広げていくことができるようです。
缶の販売には、製造、配荷流通、マーケティングと、あらゆる課題が山積みとのことで、配荷流通の課題のひとつとして、ナチュラルローソン」での販売で結果を出すことが求められているようです。
小林さんは、語ります。
ナチュラルローソンでの販売は、そんな、大きな挑戦の第一歩、ということなんです。
伊良コーラの缶。あの味わいが、すぐそこで手に取れるようになるかもしれない。伊良コーラですから、パッケージも絶対いい。
伊良コーラもといクラフトコーラ好きとしては、夢のような話です。
そして、クラフトコーラ史にとっても、かなり重要です。人の生活の導線に自然に並ぶようになる。日常の景色になる。昨今のブームなんかよりも、はるかに重要だと考えます。
もちろん、ストーリー性も込みで、じっくり味わえる時間に、五感を働かせて堪能する。それがクラフトコーラの楽しみ方のあるべき一つだと思っていますが、何も考えずに「かわいい」「おいしい」となる瞬間だって尊いもの。
缶で初めて手に取った人が、きっとシロップも手に取ったり、そのストーリー性に気づく時もあるかもしれない。ものづくりがしっかりされている銘柄なら、瞬間的に味わうことも、じっくり味わうこともできるはず。
何より、仕事帰りや家での一息、友人との夜道での散歩、音楽フェスでの相棒、お風呂上がりの一杯。そんな時に、ご機嫌さをあげてくれる存在が、新たに生まれようとしている。それが実現するかどうかの分岐点が、このナチュラルローソンでの取り組み。
これから人生を終えるまで、誰かとクラフトコーラで乾杯できる瞬間が一つでも多く生まれるのを夢見て。
ちなみに、Googleマップで販売店を表示できるので、お出かけついでにも立ち寄れる。もし買ってもいいかな?という方は、これ見ておくと便利です。
伊良コーラ、もとい、クラフトコーラに幸あれ。
▼こちらの記事や動画で、もっと伊良コーラやこの動きを堪能できます。
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