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学問バーにお邪魔してきました。

こんにちは、行灯です。
先日5月10日に学問バーへお邪魔してきましたので、今回はそのレポートをを。
(詳細はこちらから↓)

学問バーとは

一言で言うと、新宿歌舞伎町の一角に立地する学術的な会話を楽しめるバーです。

そのまま過ぎましたね(笑)
具体的には、大学院生をはじめとするアカデミックな背景を持つ方々が、日替わりでバーテンダーとなり、自らの研究などについて発表を行います。

客は、お酒を片手にそれを聴いて議論ができます。

学会とは異なり、演者と客の距離が近いのが学問バーの特徴。
というのも、発表の途中に質問や意見などが飛び交っているという点で、双方向性的に進行されます。(勿論聞いているだけでも楽しかったです!)

店長(?)は自分も研究については素人なので誰でも楽しめると仰っていました!
店長も合いの手から知的な雰囲気が漂っていましたが(笑)

システム

タイムチャージ+ワンドリンク制となっていました。
学生は1000円/2h、一般は1000円/1h
ドリンクは、お酒が700円、ソフトドリンクが500円でした。

学生にとっては、一般的なバーよりも敷居が低いと思います。 

私は、開店(18:00)から閉店(23:00)までいました。

本日の内容

来店した5月10日のテーマは「怪異・怪談の研究について語る。」というもの。 
本日の日替わりバーテンダーは、國學院大学大学院の博士課程2年目の方でした。

(民俗学は自分の関心のど真ん中ですので、この日に訪問。)

まずは演者の自己紹介から入り、 人形の怪異について話されていました。

市松人形の髪が伸びるとか、カーネルサンダースの呪いとか。
前者に関しては、一本の髪を折り曲げて人形の頭皮に植毛する形で人形が作られるので、その折り曲げられた髪の比率が変化して伸びた様に見えることがあるそう。
後者に関しては、単なる解釈問題(?)

このように怪異については、現象に対して各々が解釈を加えることで成り立っていることが多いという。(小説「准教授高槻彰良の推察」でもよく言ってますね)

その後はいわゆる「丑の刻参り」の歴史について。

おそらく、私たち一般の認識からして丑の刻参りとは、丑の刻(深夜2時くらい)に白装束を纏って、対象者の髪の毛などを括り付けた藁人形を、五寸釘で打ち付けるといったものでしょうか。
人を呪わば穴二つという様に、その様子を他者に見られたら自らも呪われてしまうルールも付与されていると思います。

だが丑の刻参りがこのように解釈されるようになったのはそう古くないそう。

詳細は覚えていませんが、もとは神仏具を金槌で打ち付けるということに意味があり、
そこから釘だけが描写されるようになったと。
その後は藁人形が重要な要素になっていたそうです。

また、当初の文献では他人に見られて焦る様子はなかったという。

現在では、丑の刻参りを呪いの効力を信じて行うというよりも、自己満足的な側面であったり、藁人形が恐怖の象徴として使用されたりすることが多くなっていると思いますよね。

文化の醸成とでも言いましょうか、怪異ひとつとっても人間生活の中で様々に移り変わっています。
そこから何を得るかが大切なのかもしれませんね。

感想

自分が専攻している分野とは異なる分野について思考できるというのは、なかなか貴重な体験だと思います。自分とは異なるいろいろな視点が得られるでしょう。

研究者(大学教員)、院生、学部生だけでなく、教師、占い師、メーカー勤務の方などがいらしていました。色々な背景を持つ人と会話を楽しめます。
 
学問バーは京都にもオープンするそうなのでそちらにも行ってみたいですね!
皆さんも行ってみてください! 院生、研究者の方はぜひ登壇を!

では。

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