
【タカマ二次小説】宿り木の果てに#4 労いの言葉
「オレたち、今までずっと神社にいたんだ。
真っ暗な神社で、太陽が戻ってくるのを待ってたんだ」
那智が身を乗り出して話す。
その言葉を引き継ぐように、
圭麻が口を開く。
「オレたちにできることは、
祈ることだけでしたから……」
「でも結姫は、天照さまと一緒に
戦ったんだろ?大変だったよな……」
泰造の言葉に、颯太も頷く。
「ありがとう。世界を救ってくれて」
口々に投げかけられるそんな言葉に、
結姫がふるふると首を振る。
「違うの……。私じゃないの……。
世界を救ったのは、私じゃないの……」
どういう意味かと問いかけるように、
皆の視線が結姫に注がれる。
その視線を受けて、
結姫は静かに息を吐き出し、
大きく吸って、
真実を打ち明けた――。