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【タカマ二次小説】宿り木の果てに#9 雪の花

それから早1年が過ぎようという頃。

ついに颯太も
小学校6年生の冬を迎え、

受験の本番が近づいてきた。

颯太は塾で手渡された
模試の結果を見て、
肩を落とす。

(このままじゃ、落ちる……)

原因はわかっている。

まるで子犬のように
じゃれついてくる少年の
相手をしているせいだ。

もう二度行けやしない
夢の世界への憧れが、
「彼女」への想いが消せないせいだ。

時間は刻一刻と過ぎているのに、

いつまでたっても、
勉強に身が入らない。

「因幡くん、もう少し頑張らないとね」

塾の先生にも発破をかけられて、
颯太はハイ、と短く答える。

窓の外では、

白い花びらのような雪が
はらはらと舞っていた――。


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