6p.吃音ボーイ-吃音は幸せを測る装置-
彼は中学生の頃から悩みを持っていました。
吃音症です。
発症し始めたのは小学生の頃だったようですが、中学生という思春期になって徐々に吃音が気になりはじめました。
友達の名前を呼ぶことができなくなったそうです。
授業中の発言ができなくなったようです。
みんなの前で話すことができなくなったようです。
それなのに周りには隠して過ごしていたので、彼の理解者はいませんでした。
高校生になった彼は少しずつスムーズな会話ができるようになりました。
大学生になった彼は友達の前だと、ほとんど躓くことなく会話できるようになりました。
店員さんや緊張する人と話すときは、まだ吃音が顔を覗かせるようですが。
彼が吃音を発症するタイミングというのは、決まって緊張するときです。
精神の変化が言葉となってあらわれます。
彼へのなぐさめというわけではありませんが、吃音は歳をとればとるほど悩みでは無くなるのだと思います。
だって緊張する場面が減ってしまうワケですから。
歳をとればとるほど緊張するって少し寂しい気持ちもしますね。
思春期の頃の悩みは、今の彼の人生幸福度バロメータとして機能しているのかもしれません。
いくつになっても、彼の吃音がなくなりませんように。
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