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6つのメンタルイメージ② ネットワーク

ホフステードの6次元モデルを用いた経営コンサルタントのハブ・ヴルステン氏が、文化圏によって世界を6つのグループにクラスタ化し、暗黙の組織モデルを発展させたのが「6つのメンタルイメージ」です。

人間の平等を重要視する「ネットワーク」

不平等をなくすべきという権力格差の小ささ、個人主義で重視される権利と義務、勝者と敗者が異なる待遇を受けることを拒む女性性の価値観が、人間の平等を徹底的に重視します。

勝者としてふるまうことは歓迎されず、意見の一致、連立政権、(階級のない)対等な政治、(政敵さえ推挙する)選出の4Cがネットワーク型の政治モデルです。

弱者保護の仕組みが組み込まれた自由競争が、経済活動の基盤です。この仕組みの維持を目的とした財源の再分配に国民は反対しません。
危機が生じたときには、すべての利害関係者の意見を一致させる未知が模索される傾向があります。

ネットワーク文化圏の国
オランダ、デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ノルウェー、アイスランド

キーワード
協力、コンセンサス、関係、貢献、妥協、コーディネーション、同意、社会的責任、幸福、信頼性、倫理、博愛、善行、地方分権、リスクをとる、相互依存、進取の精神

利害を調整して合意形成するリーダー

過剰なほど平等を重視する価値観はリーダーシップのあり方に大きな影響を与えます。ネットワークの文化圏の働きがいの最大の源は「人と協力しながら、自分の裁量で仕事ができること」です。
また、「一度合意した決定であっても、納得がいかなければ撤回できる」という考え方が受け入れられています。

効果的なリーダーシップ
・相談型・支援型
・すべての人を平等・公平に扱う
・責任範囲が目行けくで、その範囲では自由に意思決定ができ、しかもやりがいのある仕事を与えてくれる
・同僚のような感覚で付き合える
・決定力の発揮を期待されるのは、ほかに手段がなくなったときに限られる

違いを容認しながらコンセンサスを見出す

ネットワークの文化圏では、全員が合意することはありえないことを前提に、利害関係者全員で話し合い、合意できることを探す意思決定が行われます。
自分の考えを率直に伝えることが認められています。一人ひとりの意見が尊重され、お互いの違いを容認しながらコンセンサスを見出すことに価値を置いていることが特徴です。


▶ホフステードの6次元モデルと6つのメンタルイメージについて詳しく知りたい方は、『経営戦略としての異文化適応力 ホフステードの6次元モデル実践的活用法』宮森千嘉子/宮林隆吉 著をご覧ください

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