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フリーランス初収入は、探偵小説の数百円(少し内容公開)

フリーランスになって3ヶ月経ちました

フリーランスになったら、色々挑戦してみたいなと思っていました。

もちろん会社員と違って、自分で仕事を生み出さないといつまで経っても収入は入ってきません。

私の場合、プランナー・ライターとしてお仕事を受けようと思っていますが、他にも何かしていかないとと思っています。

思っているだけでは駄目なので、いくつかやってみました。

  • オリジナルTシャツ

  • オリジナルトートバッグ

  • オリジナルマグカップ

  • オリジナルバンダナ

  • オリジナル小説

オリジナルの連続。

むむ。

むむむ。

最後のだけ毛色が違うぞ。

「小説」って。。

ちなみに小説以外のグッズ制作販売は、『スズリ』というサービスを利用しています。

デザインだけするとグッズ自体の製作・販売・発送はスズリさんがやってくれます。

私が趣味で制作しているフリーペーパー『yumetuna(ユメツナ)』のロゴや表紙デザインを使ってグッズにしてみました。

よろしければチラッとサイトを見てください(見てもらうだけで嬉しい)。

オリジナル小説を電子書籍にしちゃった

さて、問題はそこではなく小説の方です(問題か?)。

実は私、学生のころから小説っぽいモノを書いていました。

小説というとおこがましいので、小説っぽいモノと書きましたが、キャラクターや物語を頭の中で生み出して文章にした作品です(だからそれ小説)。

過去、自分のフリーペーパーなどで公開してきましたが、それを販売してみたのです。

タイトルは『読書探偵スグル』

探偵小説ですね。

でも、大した事件は起こりません。殺人事件ももちろん起きません。

ゆる〜く、ふわ~っとした空気感のくだらない感じ。

その「ゆるふわ」な感じが一部の人にウケていて、短編ではありますが、6話書き続けることができました。

その6話分を1冊にまとめて電子書籍化したのです。

そしてそれをあちこちの有名電子書籍販売サイトで販売してみました。

ありがたや。

まさか自分が本を出版できるとは(まあ出版社から発売されたわけではありませんが)。

しかもその本、Amazonとか楽天ブックスとかにあるんですよ。

いやあ、感激です。

そしてなんと!

販売開始数カ月後、「売れました!!!!!!」というメールが届きました(メールには「!」はついていません)。

その売上げ(数百円)が、私のフリーランスになっての初収入だったのです。

金額はちょっぴりですが、ものすごく嬉しい。

ありがたや、サイゼリヤ(最近、久しぶりにサイゼリヤに行っただけです)。

小説の冒頭を少し載せます

内容説明:
とある街のとある探偵事務所。そこで探偵の助手をはじめた和田さんは、なかなか相談者が訪れない毎日に、街の平和を感じていた。
ある日探偵から本を持ってくるように言われ、ついに推理法を見られると期待する助手。
しかし、そこには驚愕の早とちりが潜んでいた。
探偵の元にやってくる、事件と言うにはどうでもいい依頼の数々。推理しているのかしていないのか。
ひたすらゆるい、ミステリー短編集。

目次:
ワットソン、探偵事務所で働く
謎の未亡人はプリン好き
悪代官は娘に甘い
肩パッドの捜索依頼者は牧場へ向かう
探偵らしい推理法とは何だろう
陸の孤島で次々と人が(いよいよ本格?)

ここまで書いても、どれくらい「ゆるふわ」なのか伝わらない気がしましたので、1話の冒頭を掲載しちゃいます。


読書探偵スグル 『ワットソン、探偵事務所で働く』

「僕はどんな推理小説でも、読んですぐに犯人が分かってしまうのだよ」
「さすが、読書探偵スグルさんですね」助手のワットソンが言う。
「まあな。どれ今日もやってみるか。ワットソン君、何か本はあるかい?」
 はい、と助手が一冊の本をスグルに渡した。歴史的名著との誉れの高い推理小説だった。ハードカバーである。
「なるほど、『犯人は意外な人物だ』か。なかなか面白そうではないか」
「スグルさんでも読んでいない推理小説があるとは意外です」助手のワットソンは、昨日アルバイトでこの事務所に来たばかりだった。働き始めて二日目になるが、まだだれもここを訪れていない。知らない間に、事件など起こらない平和な世界が訪れたのかもしれない、と助手は思う。
「たまたまな。まあ、こういう分厚い本はどちらかといえば苦手なのだ」
「どうしてですか」
「重いから」
「なるほど。さすがですね」
「では、さっそく始めよう」
 スグルは一旦本を両膝の上に置いた。そして、口からふうっと息を吐き出したあと、おもむろに本の最後のページを開いた。
「あ、そ、それは?」
「逆リーディング法という、私があみ出した推理方法だ」
「逆リーディング法」
「そうだ、こういった本は大抵最後のほうに犯人が誰か書いてあるものなのだよ。それを律儀に最初から読んでいる者たちは、こんな簡単なことに意外に気づかないものなのだ。盲点といっても良い」
「さ、さすが、読書探偵……」助手は、感嘆の声を上げた。
「分かった。犯人は、轟オドロキという男だ」
「す、すごい。もう分かったなんて。あ、でも、意外なのかどうかは分かりませんね」
「そうだな、意外でもなんでもない。タイトル倒れだな、これは。でも、分かってしまえばそんなものなんだよ」
「そうですね」
 一瞬、空気さえ固まってしまうような間があった。
 助手は窓から通りを見た。行きかう人が大勢見えるが、だれもここに入ってくる気配はない。
 逆リーディング法、と助手はその言葉を覚えるために小さな声でつぶやいた。


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