【大人の絵本】 スズキコージさんの『きゅうりさんあぶないよ』読書感想
オドロキ度:★★★★★
たのしさ度:★★★★★
感動度:★
シュール度:★★★★
『きゅうりさんあぶないよ』のストーリー
きゅうりさん(野菜のきゅうりです)はある日、街へ出かけようとします。
その途中途中で、知り合いの動物たり(クマや牛や犬やニワトリなど)から、そっちへいくとあぶないよって言葉をかけられます。
知り合いの動物たちは、声をかけるだけではなくて、自分の身につけているものを貸してくれます。それらを身につけ、もはや何者かわからなくなった、きゅうりさんは最後に街に着くと・・・。
ちなみにこの絵本、きゅうりさんだけ野菜で、あとは動物が登場人物です(登場人物ではなく、登場動物か)。
きゅうり無双化への道
このきゅうりさんあぶないよの面白さは、ページをめくるたびに、みんなから借りたものを身につけて、変化していくきゅうりさんの姿です。
ロールプレイングゲーム的に言えば、新たな武器・防具を身につけ、無双化していく感じ。
最後の方には、もはやきゅうりではなくなっています(何者?)。
こんな感じ(絵は私が描いたもので、雰囲気だけです)
ストーリーもとくにないのですが、同じ繰り返しが、エンディングの驚きに結びつきます。エンディングはここには書きませんが、そうなるの!?って感じです。
最後のページで物語は終わるのですが、実はさらに仕掛けが。
それは裏表紙。
ここで再び、えーーーーってなりますよ。
この絵本は今も普通に販売していますし、値段も手頃。とにかくオススメの一冊です。
きゅうりさんは私生活が謎
きゅうりさんは、なんとなく独身かなって思います。年齢不詳ですが、みんなからの心配される感じは、若者なのかなって気がします。どうでしょうか。
肩から斜めにポシェット的なバッグをかけています。
きゅうりさんは街はずれ(ちょっと山の方にある感じです)の小さな家に住んでいます。家の中が気になります。食べ物が気になります。
色々気になりますね。
きゅうりは何を食べるのだろう。街には動物ばかり。食べられちゃうんじゃねえの?と不安になります。
しかし、なぜ街にいるのはみんな動物なのに、きゅうりさんだけ野菜なのか?そういえば、最後には人間も出てきますね。これまた不思議。
このあたりはいくら考えても分かりません。
そういう世界もあるってことで納得して楽しんでいます。
もしスズキコージさんを初体験するなら、この絵本をおすすめします。
データ:
きゅうりさんあぶないよ (幼児絵本シリーズ) スズキ コージ (著)
出版社:福音館書店
発売日: 1998/11/10
本のサイズ:21.6 x 20.4 cm(タテxヨコ)
ページ数:24ページ
価格:743円+税(購入時の価格です)
主人公:きゅうり
登場動物:クマ、シカ、ハリネズミ、ネコ、ウシ、イヌ、ニワトリ、カラス、ブタ、ヤギ、ネズミ
登場人物:こども、おとな