お前の手は冷たいか?
昔小学生だった頃に学研の科学だったかの雑誌で
心が冷たい人は手が温かい
という主張を見た。その頃論理と集合なんかわからないので、手が温かいことと心が冷たいことが完全にリンクし、手が冷たいことと心が温かいことがまるで保存量のような関係だと思った。
学研の科学に書いてあったから覚えてしまう。俺は週刊プレイボーイに全ての情報が載っていると思う怪人を笑えない。
それが本当なのかどうかは少し疑っていたがほぼ真実だと思っていた。しかし何故成り立つのかわからない。
その命題を知った日に外に出たら実の祖父の爺ちゃん(推定ENFJ)がいた。爺ちゃんは「お!和夫!おはようさん!」と言って僕のほっぺを両手で触った。びっくりするほど冷たかった。
和夫「何で冷たいん!?」
爺ちゃん「和夫の上靴あらっとったでな」
コンクリの塀に僕の洗われた上靴が干されていた。
そういうことだったのか、心が温かい爺ちゃんだから、僕の靴を冷たい水で洗ってくれるから手が冷たくなるのか。そういうことだったのか。これがこの命題が真になっている機序だ。
俺の手はちゃんと冷たくなっているのか?
先日痛風で激痛が止まらず、激痛で動けないので夜中に妻を起こしてロキソニンを持ってきてもらった。
妻はESTJ、幹部と呼ばれる性格で結果主義で堅実、ズバズバと正論を言うので人を選ぶ、僕は決断力があって結果を出してやり切る姿が素敵だなと思うのだが、冷徹と言われてしまうことがある。比較するとあまり温かいと思われる人間ではない。理解されないのだ。
激痛で頭がおかしくなりそうだったが、妻は僕が言ってない水も持ってきてくれた。
飲んでも地獄だった。
あまりにも痛くて、つい握った妻の手はとても冷たかった。
和夫、お前の手は冷たいか?