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おすすめ旧譜アルバムVol. 89: Jace「Ain't No Secret」

旧譜紹介Vol. 89です。

今回紹介するのは、テキサスのラッパー兼プロデューサーのJaceによる1998年のアルバム「Ain't No Secret」です。

Jaceはテキサス出身のラッパー兼プロデューサーです。現在はJace the Small City Giant名義で活動しています。

1990年代半ば頃に登場。ラップグループのTrump Tyghtのメンバーとして活動し、1995年にはグループでのアルバム「Texas Playas」をリリースします。1998年には(恐らく)初ソロ作となる本作をリリースし、その後も1999年の「Flippin'-N-Holdin'」や2001年の「Flippin'-N-Holdin' Vol. II」などのアルバムを発表。早いペースではないものの堅実に活動を続けています。2010年代以降は2014年の「Live My Life」、2019年の「Rapping Is My Hobby」の2枚のアルバムをリリース。今年に入ってからもシングル「My Blessings」を発表しています。

ラッパーとしては低めの声質でイナタいフロウを使う、テキサス印のスタイルです。プロデューサーとしては基本的にテキサスマナーのファンキーな作風ですが、時代によってはトラップ的な要素も取り入れています。

本作は1998年のテキサスGらしい、オーガニックなファンクが堪能できる好作に仕上がっています。かの地のGが好きな方は是非。


5. Drops of Pain (feat. Sherry Pinkney)

女声シンガーのSherry Pinkneyがフックを歌う曲。

甘くとろけるようなギターと細かいハイハットが印象的なビートで、イナタいラップと歌が絡む良曲です。爽やかにならない良さ。


6. Call It What U Want (feat. Kay Bee)

妖しいシンセをループしたファンク。

ギターの使い方などはUGKあたりに通じるものもあります。Kay BeeのMr. 3-2系のねっとりとしたラップも美味。


8. Neva Check A Pimp (feat. Shun & Patience)

女声シンガーがフックを歌うメロウ。

ファンキーなギターやベース、軽めのドラムが効いたイナタい曲です。歌にもGな味があります。


10. Before I Marry U (feat. Tynisha, Harlon of Taste)

本作のハイライトの一つ。

チープなシンセやピアノを使いつつ、ゴスペルっぽいムードを出した美しいメロウです。がっつり絡む男声シンガーの歌に悶絶必至。


13. Happiness (feat. Skeebo)

男声シンガーがフックを担当。

ブリブリのベースが目立つスペイシーなファンク路線です。Suave House作品に通じる味わい。

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