2021年おすすめ新譜アルバムVol. 73: Durand Jones & The Indications「Private Space」
新譜アルバム紹介Vol. 73です。
今回紹介するのは、インディアナのソウルバンドのDurand Jones & The Indicationsがリリースした「Private Space」です。
Durand Jones & The Indicationsはインディアで結成されたソウルバンドです。
10年代前半にシンガーのDurand Jonesを中心に結成。シングルの発表を経て、16年には1stアルバム「Durand Jones & The Indications」をリリースします。18年にはライブ盤の「Live Vol. 1」、19年には2ndアルバム「American Love Call」をリリース。また、ドラマーのAaron Frazerが今年に入ってからソロアルバム「Introducing...」をリリースしています。
60~70年代のソウルへの愛が滲み出た、いわゆるレトロソウル系のスタイルを聴かせるバンドです。メインヴォーカルのDurand Jonesは力強い歌声、Aaron Frazerは甘い歌声と異なる良さを持つヴォーカル二人がいるのも魅力。ソウル好きの方はたまらないと思います。
今作はスウィート路線からダンサブルなものなど、70年代風のソウルを軸にしつつも適度な幅を持たせた快作に仕上がっています。Silk Sonicファンの方も是非。
小気味良いカッティングギターが効いたミッド。
Durand Jonesをメインに据えつつ、Aaron Frazerもファルセットを添えたツインヴォーカル体制の曲です。美しいストリングスも美味。
2. Witchoo
Aaron Frazerがメインで聴かせるダンサブルな曲。
ジャージークラブ的なリズムで跳ねるベースが印象的な良曲です。フックでの二人の掛け合いも楽しく聴けます。
Durand Jonesは歌わず、Aaron Frazerがヴォーカルを担当。
70年代ソウル風の美しいギターやストリングス、エレピが沁みる佳曲です。Aaron Frazerのスウィートな歌も映えています。
今度はDurand Jonesのみが歌った曲。
ブラスやストリングスが暖かく出迎えてくれるサウンドで、Durand Jonesの熱い歌が味わえるスウィートソウル路線の曲です。序盤のスナップ音が絶妙。
5. Ride or Die
再びAaron Frazerが一人で歌う曲。
とろけるようなサウンドに導かれてスムースに歌が運ばれてくる、極上のスウィート路線です。随所で唸るエレキギターが良いアクセントになっています。
この曲もDurand Jones不参加。
ポコポコしたパーカッションとカッティングギターが心地良い、軽快なスウィートソウルです。Aaron Frazerのファルセットの旨味が堪能できます。
7. Reach Out
Durand Jonesがメインで歌う曲。
ブヨブヨしたベースとタイトなドラムやピアノが効いた、暖かい雰囲気の良曲です。派手さを抑えたからこその良さ。
10. I Can See
Aaron Frazerがメインヴォーカルを執りつつ、Durand Jonesがサポート的に回った曲。
哀愁漂うメロディを甘く切なく歌い上げる佳曲です。潰れたようなエレキギターの音や時折入る無音も絶妙。
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