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2023年おすすめ新譜アルバムVol. 53: Major Lazer & Major League DJz「Piano Republik」

新譜アルバム紹介Vol. 53です。

今回紹介するのは、フロリダのDJトリオのMajor Lazerと南アフリカのDJデュオのMajor League DJzがリリースした「Piano Republik」です。

Major Lazerはフロリダで結成されたDJトリオで、Major League DJzは南アフリカを拠点に活動するDJデュオです。Major Lazerのメンバー、Diploはソロ活動でも広く知られています。

Major Lazerは2000年代後半、Major League DJzは2010年代前半に登場。それぞれの作品やミックスなどのリリースを経て、2021年頃から両者の交流が生まれていきます。2022年には作品としての初タッグとなる連名でのシングル「Koo Koo Fun」をリリース。その後今年に入ってから同曲のリミックス集のほか、今作のエクステンデッド・バージョンをリリースしています。

Major Lazerはダンスホールやハウス、レゲエなど多彩な音楽ジャンルに手を広げつつポップに聴かせるような音楽性です。Major League DJzはアマピアノを軸にしたスタイルで、ダイナミックなバンガーも作りますがメロウな路線も得意としています。

今作はメロウな路線も多い、Major League DJz寄りのアマピアノ作品です。アマピアノとしてはコンパクトな尺の曲が中心なので、普段アマピアノに馴染みのないR&Bなどが好きな方にもおすすめ。


1. Smoking & Drinking (feat. Channel Tres & Ty Dolla $ign)

清涼感のあるスムースなメロウ曲。

柔らかなエレピが心地良いビートで、Ty Dolla $ignのセクシーな歌声とChannel Tresのスポークンワード寄りのラップが絡む良曲です。ヒップホップ好きの方も是非。


3. Ngibambe (feat. Gaba Cannal & Russell Zuma)

Russell Zumaが歌う涼しげなメロウ路線。

シェイカーやログドラムといったアマピアノの特徴を踏まえつつ、R&B的な歌モノに仕上げたような曲です。ログドラムの鳴りはGなブリブリのベースっぽくもあります。


4. Designer (feat. Joeboy)

どこかシリアスなムードのある曲。

ナイジェリアのシンガーのJoeboyがアフロビーツ系の歌を乗せた、エレクトロニックな感触のアマピアノです。躍動感のあるログドラムが強力。


5. Koo Koo Fun (feat. Tiwa Savage & DJ Maphorisa)

ナイジェリアのアフロビーツ系アーティスト、Tiwa Savageをフィーチャー。

DJ MaphorisaだけではなくStarGateのクレジットもあります。Tiwa Savageのクールなラップがビートのヘヴィな魅力を引き立てた好曲。


6. Mamghobozi (feat. Brenda Fassie)

南アフリカのシンガー、Brenda Fassieを迎えた曲。

爽やかなギターが効いた心地良いビートに歌が乗った…と思いきや、歌は声ネタ的な使い方でかなりダンサブルな仕上がりです。ログドラムの動きにノックアウト必至。


7. Oh Yeah (feat. Ty Dolla $ign)

「Smoking & Drinking」よりもダンスミュージック寄りの印象の曲。

Ty Dolla $ignの歌は声ネタっぽい入り方で、歌を入れずにビートで聴かせる箇所もたっぷりと取っています。しかし、歌とログドラムの絡みにはちょっとGファンクっぽい味わいも。


9. Higher Ground (feat. BonifAce)

ラッパーやシンガーを入れない、ストレートなダンスミュージックとしての曲。

声ネタやクランクっぽくも聴ける鳴りのシンセなどを使いつつ、ログドラムをガツンと鳴らす強力なクラブバンガーです。ここまで比較的短い曲を続けて来て、最後に5分44秒の曲を持って来るアルバムの構成も見事。

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