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2022年おすすめ新譜アルバムVol. 57: Jimetta Rose「The Gift - Around The Way Queen」

新譜アルバム紹介Vol. 57です。

今回紹介するのは、西海岸のシンガーのJimetta Roseがリリースした「The Gift - Around The Way Queen」です。

ジャケ

Jimetta Roseは西海岸を拠点に活動するシンガーです。

2000年代半ば頃に登場。2007年にはEP「America」をリリースし、その後もC.R.A.C.やSa-Ra Creative Partnersなどの作品に参加していきます。2010年には1stアルバム「The Barber's Daughter」をリリース。その後も客演やバックヴォーカルの参加などで活動しつつ、2016年には2作目となる「The Light Bearer」をリリースしています。今作の後にもVoices of Creationとのタッグ作「How Good It Is」をリリース。そのほか、近年はSly5thAveやTenseiなどの作品に参加しています。自身名義の作品の数はキャリアの長さを思えば多くはないものの、マイペースで堅実に活動しています。

ソウルフルで伸び伸びと歌を楽しむような歌を聴かせるシンガーです。サウンド的にはソウルやファンク、ヒップホップやジャズなどをミックスしたスタイル。Sa-Ra Creative Partnersなど、西海岸アンダーグラウンド系譜のソウル系アーティストが好きな方ならたまらないと思います。

今作はよれ気味のブーンバップ系のグルーヴが目立つビートで歌う、アクの強いネオソウル作品に仕上がっています。ヒップホップ好きの方も是非。


3. Might Could Be Nice

スペイシーなシンセが印象的なSa-Ra Creative Partners周辺らしい曲。

ブーンバップ流儀のタイトなドラムや声ネタの挿入も絶妙で、Jimetta Roseの飄々とした味のある歌の魅力を見事に引き出しています。タイム感が強烈。


4. Black Light

それぞれの音が調和していないようで調和している不思議な曲。

クールなシンセが細切れにされたウワモノ、控えめで湿度高めなドラム、時折入る声ネタ…と混沌としたビートの曲です。そんな中でも自然に聴かせるヴォーカルが圧巻。


6. When You Wake Up

ビートの癖が控えめな比較的ストレートなブーンバップ。

例の高音シンセをローファイに仕上げたような鳴りのウワモノと、淡々としたドラムが効いた好曲です。オフビート気味なフロウも交えた歌もばっちり。


9. Today

D.R.U.G.S. Beatsプロデュース。

クールなウワモノやタイトなドラムを使った、西海岸アンダーグラウンド的なブーンバップ系譜の曲です。例の高音シンセも聴けます。


14. Do You

House Shoes制作のネオソウル。

ストリングスやベースがブーンバップ系のグルーヴを生んだビートで、伸びやかに歌い上げる佳曲です。Erykah Baduなどが好きな方も是非。

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