2024年おすすめ新譜アルバムVol. 11: Toohda Band$「Street Therapy」
新譜アルバム紹介Vol. 11です。
今回紹介するのは、ベイのラッパーのToohda Band$がリリースした「Street Therapy」です。
Toohda Band$はベイ出身のラッパーです。
2010年代半ば頃に登場。シングルの発表や客演などを経て、2020年にはFOD Entertainmentからミックステープ「Death Wish」を発表します。同年にはそれ以外にもソロ・タッグ作あわせて7枚のEPやアルバム、ミックステープをリリース。2021年以降もリリースペースは早く、今作を含めて15枚の作品を発表しています。Philthy RichやJUST BANG、Young JrなどFOD周辺を中心に客演でも多くの作品に参加。精力的に活動しています。
オフビート気味のフロウも使うイナタいラップスタイルを軸にしつつ、GunnaやLil Babyなどを思わせる脱力した歌心のあるフロウも柔軟に取り入れるラッパーです。サウンド的には現行ベイらしいバンギンやメロウが軸ですが、トラップ系のビートも自然に乗りこなします。
今作はベイマナーの哀愁路線を中心としたサウンドで、アトランタ勢からの影響を感じさせるゆるゆるのラップを聴かせる良作に仕上がっています。
2. The Reaper (feat. EBK Jaaybo)
客演のEBK Jaayboに合わせたようなベイ色強めの曲。
跳ねるようなリズムのシリアスなバンギンで、Toohda Band$のフロウもオフビート気味のEBKスタイルです。EBK Jaayboとの相性もばっちり。
4. Deal With It
寂しげなピアノをループした哀愁路線。
チップマンク・ソウルも使った切ないビートですが、やはり跳ねるようなリズムはベイ印です。Gunna系のフロウが自然に馴染んでいます。
美しい歌声をサンプリングしたメロウ曲。
優しいピアノと現行ベイマナーのドラムが効いたビートで、脱力したラップが沁みる佳曲です。ベイ好きの方もアトランタ好きの方も是非。
6. Missing U
ペイン系の哀愁トラップ。
美しいピアノと手数の多い808を合わせたビートに、歌心のあるラップを穏やかに乗せていく好曲です。キックのパターンにベイが香ります。
ピアノループが目立つ哀愁曲。
ピッチを変えて取り入れた歌声のサンプリングが沁みます。アトランタ的なスタイルのToohda Band$と、力強くエモーショナルなKie4Realの絡みも見事。
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