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おすすめ旧譜アルバムVol. 82: Crafty「The Introduction」

旧譜紹介Vol. 82です。

今回紹介するのは、シアトルのラッパーのCraftyによる1997年のアルバム「The Introduction」です。

Craftyはシアトル出身のラッパーです。

1990年代前半には活動していたようですが、主な作品は(私の調べたところでは)本作以外ではリリース年不明のカセットテープ「Crafty Sampler」のみとなるミステリアスなラッパーです。客演ではSweet PやRyan Crooneといった地元勢の作品に数曲で参加しています。現在も活動しているかは不明です。情報をお持ちの方はご一報ください。

声質を少し低くしたEazy-Eのような、西海岸ヒップホップからの影響を感じさせるラッパーです。サウンド的にも西海岸ヒップホップと近く、Gファンク系を中心に聴かせます。

本作は恐らく唯一のアルバムで、メロウで妖しくファンキーなサウンドでGなラップが楽しめる好作に仕上がっています。西海岸やテキサスのGが好きな方は是非。


2. Block Thrilla (feat. Mississippi)

男声シンガーのMississippiをフィーチャー。

チープなシンセにブヨブヨのベース、ミニマルなギターが効いたGファンクです。Mississippiのソウルフルな歌声もばっちり。


3. Mic Checka

Funk Daddyプロデュース。

ファンキーなギターや弾けるようなスネアが印象的なビートで、堂々としたラップを聴かせる好曲です。フックでは例の高音シンセも聴けます。


6. 187

低速化された声ネタを配したテキサスっぽいノリの曲。

ビートも太いベースとチープなシンセが効いたテキサス的なものです。Craftyのラップのイナタい魅力が出ています。


10. Situation Critical (feat. Rich)

極太ベースが目立つGファンク。

全体的にチープな音使いで、これぞ1990年代Gな味わいがあります。男声シンガーのRichが歌うソウルフルなフックも見事。


11. Intended For One Meant For You All

本作のハイライトの一つ。

ここでの手数の多い808や神々しい声ネタを用いたビートは、現代のリスニング感覚にも馴染むものです。例の高音シンセにオヤGの方は悶絶必至。


12. Letters Of Insanity

大ネタ使いのGファンク。

ブヨブヨのベースやファンキーなギター、例の高音シンセを使ったわかりやすくGな曲です。Funk Daddy制作。


15. 2 Down G's

なぜかfeat.表記がありませんが、恐らくB.S.というラッパーが参加。

このB.S.がSquadda Bを思わせる泣きの脱力フロウ使いで、妖しいGファンク系ビートで素晴らしいラップを披露しています。Craftyのラップとも好相性。

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