2023年おすすめ新譜アルバムVol. 99: Bad Boy Timz「No Bad Boy, No Party」
新譜アルバム紹介Vol. 99です。
今回紹介するのは、ナイジェリアのシンガーのBad Boy Timzがリリースした「No Bad Boy, No Party」です。
Bad Boy Timzはナイジェリア出身のシンガーです。
2010年代後半に登場。2019年にはEP「Timz EP」をリリースします。その後はOlamide作品やEMPIREのコンピレーション「Where We Come From, Vol. 01」などに参加。まだソロでの作品数は多くない新進アーティストです。
高めの声質でトースティングやラップっぽいニュアンスも持った歌を聴かせる、アフロビーツ系のアーティストです。時折Young Thugあたりを思わせる瞬間もあります。サウンド的にはギターなどの音を使ったオーガニックな質感のものや、ログドラムを取り入れたバンガーなどを取り入れています。
今作はアルバムとしては初の作品です。ログドラムも多用したアマピアノ以降のアフロビーツが堪能できる快作に仕上がっています。
1. Igboro
小気味良いギターが効いたアフロビーツ。
郷愁的なストリングスも配した暖かく哀愁漂うサウンドで、エモーショナルな歌声を聴かせる良曲です。フックでの詰め込み気味のフロウが強力。
2. Tossmitoss
ログドラムを導入したダンサブルな曲。
基本は涼しげなギターと軽快なドラムを用いたアフロビーツです。生演奏と思しきギターとログドラムの絡みが美味。
3. Lockdown
OVO作品にも通じる透明感のある曲。
クールなシンセを使ったサウンドで、穏やかな歌声を聴かせる好曲です。ヒップホップ好きの方も是非。
4. Santorini
今作のハイライトの一つ。
ピアノやサックス、コーラスが印象的なエモーショナルな曲です。少しYoung Thugを思わせる力強い歌が抜群。
アマピアノ影響下にあるバンガー路線。
抑え気味のシンセやサックスを用いたタイトな作り……と思いきや、ログドラムがかなり主張強く割り込んでくる強烈な曲です。今作のベストトラック。
7. On Me
Drakeが出てきそうなクールな曲。
ふうわりとしたシンセを敷いたエレクトロニックな質感のビートで、優しく歌い上げる佳曲です。UKものっぽい響きのベースも聴けます。
9. Move (Remix) (feat. Shenseea)
2021年にリリースしていたシングルのリミックス。
柔らかなシンセやストリングスを配した穏やかな曲です。Shenseeaのダンスホールマナーの歌声とも好相性。
10. Mental
エモーショナルな歌声が沁みる曲。
優しいシンセや小気味良いギターを使ったビートは、Drakeなどが好きな方も馴染みやすいと思います。控えめながら楽器の主張のあるアウトロも見事。
暖かいムードの哀愁路線。
程良くファンキーなギターが目立つR&Bっぽくも聴けるビートの曲です。強すぎない低音連打が絶妙。
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