2021年おすすめ新譜アルバムVol. 39: Dumpstaphunk「Where Do We Go From Here」
新譜アルバム紹介Vol. 39です。
今回紹介するのは、ルイジアナのファンクバンドのDumpstaphunkがリリースした「Where Do We Go From Here」です。
Dumpstaphunkはルイジアナで結成されたファンクバンドです。
03年頃に結成。07年にはEP「Listen Hear」、10年には1stアルバム「Everybody Want Some」をリリースします。13年の2ndアルバム「Dirty Word」の後はバンドでのまとまった作品はしばらくリリースが止まりますが、17年には今作にもリメイク版が収録されたシングル「Justice」をリリース。また、80年代から活動するIvan Nevilleなどメンバー個人での活動も行っています。
粘っこくもカラっとしたところのあるファンクを聴かせるバンドです。唸りを上げるエレキギターやアーシーなオルガンも効いており、FunkadelicやParliamentからサイケデリックな要素やスペイシーな質感を薄めたような味もあります。
今作はヘヴィな路線もタイトな路線もバランス良く織り交ぜた、強力なファンクが堪能できる好作に仕上がっています。
1. United Nations Stomp Feat. Marcus King
ギタリストのMarcus Kingをフィーチャー。
ロック色の強いエレキギターが唸りまくるFunkadelic系のファンクです。ラストのねちっこいギターソロも極上。
暑苦しさ控えめのクールなファンク。
スラップベースとカッティングギターが効いた、タイトでループ感のある曲です。ギターやピアノなどが次々とソロを取っていく後半の展開が印象的。
ブヨブヨのGなベースに思わずニヤリ。
Pファンク的な粘っこい歌とメロディが楽しい良曲です。アーシーなオルガンにUGKファンの方も悶絶必至。
8分35秒の長尺曲。
ファンキーな野性味を見せつつも程良くリラックスした曲です。長さが全く気にならず、ズブズブと浸れます。
6. Itchy Boo
同じフレーズを繰り返すサックスが印象的なインスト。
各種ソロではなくバンドとしての一体感で決める曲で、ヒップホップにも通じる反復の魅力があります。しかし後半の溢れ出すようなサックスのソロも良いです。
8. Do You
掛け声のような歌が効いた泥臭いファンク。
インストではありませんが、歌モノというよりサックスやオルガンを聴かせるような印象の曲です。途中のオルガンのソロがお気に入り。
11. Justice 2020 Feat. Chali 2na & Trombone Shorty
17年リリースのシングルの別バージョン。
客演を二人入れていますが、無理して合わせる感じはなくいつものDumpstaphunkマナーの曲です。Trombone Shortyのトロンボーンソロはもちろん、Chali 2naのダンディな低音ラップも自然に馴染んでいます。
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