2023年おすすめ新譜アルバムVol. 94: Whatitdo Archive Group「Palace Of A Thousand Sounds」
新譜アルバム紹介Vol. 94です。
今回紹介するのは、ネバダのソウルバンドのWhatitdo Archive Groupがリリースした「Palace Of A Thousand Sounds」です。
Whatitdo Archive Groupはネバダ出身のソウルバンドです。
2009年頃に登場。初期はWhatitdo.名義で活動し、2015年には初のアルバム「SHIT'S DOPE!」をリリースします。その後Whatitdo Archive Groupに改名し、2021年にはアルバム「The Black Stone Affair」をリリース。以降はシングルや2022年のスタジオライブ音源集「Live At: Archive Group Studios」などをリリースしています。
1970年代直系のヴィンテージ感のある、ファンクやシネマティックソウルを聴かせるインストバンドです。ヒップホップを経由したグルーヴも備えています。
今作はどことなくミステリアスなムードが漂いつつ、ファンキーでガツンとしたニュアンスもある快作に仕上がっています。Wu-Tang Clanあたりがサンプリングしていそうな匂いがするので、ヒップホップ好きの方も是非。
コーラスも取り入れた曲。
タイトなドラムがヒップホップ的なグルーヴを刻みつつ、Dr. Dreあたりを思わせるフルートなども使った好曲です。後半のギターソロも強力。
3. Astral-Desia
ヘヴィなファンク路線。
間を活かしたギターのフレーズがかなりヒップホップ的で、ドラムでも誰かがサンプリングしていそうな瞬間が多く訪れます。今作のハイライトの一つ。
5. Exotique
弾けるようなスネアが印象的な曲。
クールなエレピが主導し、ハープなども取り入れたクールな曲です。控えめなコーラスの使い方も見事。
6. Sun Harp
タイトル通りハープを用いた曲。
しかし目立つのはむしろストリングスとギター、ドラムです。ヒップホップの匂い強めな後半のドラムがお気に入り。
Wu-Tang Clanっぽいタイトルの曲。
実際にどことなくWu-Tang Clanがサンプリングしていそうな匂いがします。後半の不穏なギターとドラムの絡みが美味。
8. Iron Tusk
この曲もちょっとWu-Tang Clanっぽさがあります。曲順的にも狙っている?
緊張感のあるギターとパーカッションが効いたファンキーな曲です。重厚なホーンもばっちり。
10. Mirage
この曲はLarge Professorっぽいです。
タイトなドラムやどっしりとしたベース、哀愁漂うフルートやギターを使ったパワフルな曲です。最後まで完璧。
13. Forbidden Cove
骨太ドラムが素晴らしい哀愁曲。
ストリングスやギターのフレーズも切なく、終曲らしいドラマティックな仕上がりです。時折Dr. Dreを思わせる瞬間も。
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