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2022年おすすめ新譜アルバムVol. 31: Juicy J & Wiz Khalifa「Stoner's Night」

新譜アルバム紹介Vol. 31です。

今回紹介するのは、メンフィスのラッパー兼プロデューサーのJuicy Jと、ピッツバーグのラッパーのWiz Khalifaがリリースした「Stoner's Night」です。

ジャケ

Juicy Jはメンフィス出身のラッパー兼プロデューサーで、Wiz Khalifaはピッツバーグ出身のラッパーです。

Juicy Jのこれまでの活動や音楽性については、以前書いたこちらこちらを。Wiz Khalifaについても以前こちらで書きました。以前こちらでも書きましたが、Juicy JはWiz Khalifaが2010年に発表したシングル「Black & Yellow」のリミックスに参加した後にWiz Khalifa率いるTaylor Gangに加入。以降もお互いの作品に参加し合い、2016年にはTM88も交えた3人でのアルバム「TGOD Mafia: Rude Awakening」をリリースしています。

今作は全曲でJuicy Jがプロデューサーとして関わったJuicy J色の強い作りで、メンフィス流儀のダークな好作に仕上がっています。Three 6 Mafiaファンの方は是非。


1. Testin

いきなりJuicy J印のスクラッチで始まり心を掴まれます。

妖しいピアノや南部マナーでいてタイトなドラムが光る、Three 6 Mafiaらしい曲です。Wiz Khalfiaの出番はヴァース一つのみでかなりJuicy J寄り。


2. Weak Feat. BIG30

Juicy JとLex Lugerの共作。

勇壮なホーンや手数の多い808にLex Lugerの色がしっかりと感じられる、2010年頃のトラップを現代に繋いだような曲です。フックは1990年代のThree 6 Mafia的。


3. Pop That Trunk

Megan Thee Stallion作品で知られるLilJuMadeDaBeatも関わった曲。

Koopsta Knicca「Stash Pot」の声ネタを使った、ダークなメンフィスバウンスです。好き者の方にはたまらないはず。


5. Backseat with Project Pat

Wiz Khalifaのキレキレのラップが目立つ曲。

妖しいピアノや高速ハイハットが効いたメンフィス流儀のビートで、キャラの濃いマイクリレーが楽しめる良曲です。今作のハイライトの一つ。


6. Throw It

HitKiddもクレジットされたThree 6 Mafiaマナーの曲。

重厚なストリングスや不気味なギターを使った2000年代っぽい曲です。どこかコミカルな味もあるフックがキャッチー。


10. Club Close

Mista Ianも使った「ムーマダファカムーマダファカムー!」が聴ける曲。

ミニマルでマッドなピアノループに手数多めなドラムを合わせた、メンフィスらしい曲です。「Tear Da Club Up」風のフレーズも飛び出します。


12. Why Do I Stay High Feat. Elle Varner

Three 6 Mafia得意のソウルフル路線。

穏やかでメロウなネタ使いにバウンシーなドラムを絡めた良曲です。フックではEll Varnerが優しく歌います。


13. Invest

ブルージーなギターをメンフィス流儀に用いた曲。

Three 6 Mafia印のドラムやLex Lugerが好んで使っていたSEを取り入れ、ハードに仕上げています。急にワイルドになるフックでのJuicy Jのラップがインパクト大。

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