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2023年おすすめ新譜アルバムVol. 17: Slim Guerilla & Genshin「R&G」
新譜アルバム紹介Vol. 17です。
今回紹介するのは、テキサスのラッパーのSlim Guerillaとコネチカットのラッパー兼プロデューサーのGenshinがリリースした「R&G」です。
![](https://assets.st-note.com/img/1677629918515-o5eDYJmPLw.jpg)
Slim Guerillaはテキサス出身のラッパーで、Genshinはコネチカット出身のラッパー兼プロデューサーです。二人ともヒップホップコレクティヴのPassion Playasに所属しています。
それぞれ2010年代前半に登場。Slim Guerillaの2014年作「Iceberg Pimpin EP」へのGenshinの参加など、活動初期から共作を重ねてきました。昨年レビューを書いたSoulzayとSlim Guerillaのアルバム「Nothing's Changed」にもGenshinが参加しています。
Slim Guerillaの音楽性については「Nothing's Changed」のレビューにて。Genshinはどちらかというとプロデューサー寄りのアーティストで、メロウなウワモノにモダンな使い方のドラムを絡めたような曲を得意としています。メンフィスフレイバーの効いたトラップやフォンク、ハウスやジャージークラブなどを取り入れることもあります。ラッパーとしてはKey Glockあたりに通じる抑えたテンションのイナタいフロウを聴かせます。
今作は南部Gマナーのメロウ軸にしたサウンドで、Slim Guerillaのゆるいラップや歌が映えた濃厚な作品です。近年のSlim Guerilla作品が好きな方はもちろん、オヤGの方は是非。
1. R&G Intro
1990年代のテキサスものに入っていそうなメロウ。
小気味良いギターやメロウなエレピ、軽めのドラムが効いたイナタい曲です。メロディアスなフックもばっちり。
3. NawfSide
とろけるようなメロウ曲。
ふうわりとしたシンセやスウィートなギターが心地良いビートで、優しいラップを聴かせる良曲です。オヤGの方にはたまらないと思います。
1980年代R&Bの匂いがする煌びやかな曲。
ちょっとヴェイパーウェイヴっぽくもあるネタ使いに、現行トラップ的な808を合わせた好曲です。フックでの歌とサックスの絡みが美味。
6. Mack Baby
ジャージークラブ要素を導入した曲。
ウワモノには歌声の早回しサンプリングや美しいピアノを使い、例のキックのパターンですが今作の基本的なノリからは外れないビートに仕上がっています。Slim Guerillaのラップとも好相性。
7. Pay What You Owe (feat. Miles Lawren)
1990年代テキサスG的なイナタいメロウ。
例の高音シンセをループしたゆったりとしたビートの佳曲です。ラップもGセンスが濃厚で、オヤGの方は思わずニヤリとさせられるはず。
9. Fareal
ちょっとLNDN DRGSっぽいドラム控えめな曲。
メロウなシンセにどことなくシティポップ的なノスタルジックな響きがあります。執拗に連呼するフックも印象的。
今作のハイライトの一つ。
1980年代R&Bの匂いが濃厚なメロウ路線です。フックでのイナタいラップとサックスの絡みがお気に入り。
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