おすすめ旧譜アルバムVol. 91: Skatterman & Snug Brim「Worth A Million」
旧譜紹介Vol. 91です。
今回紹介するのは、カンザスのラップデュオのSkatterman & Snug Brimによる2002年のアルバム「Worth A Million」です。
Skatterman & Snug Brimはカンザス出身のラップデュオです。Yung Gunz名義でも活動していました。
二人とも1990年代後半に登場。ソロアルバムをリリースした後にデュオとして活動を始め、2002年には本作をリリースします。2004年には2ndアルバム「Urban Legendz」を発表。その後は2008年に「Word On Tha Streets」、2013年に「Worth A Million PLUS」の二枚のアルバムをリリースしています。作品数は多くないものの、二人とも現役です。
太い声で安定感のあるSkattermanと、高い声で勢いのあるSnug Brimのイナタいラップのコンビネーションを聴かせるデュオです。サウンドはGファンクやバンギン、トラップなど。メロウな曲でも爽やかになりすぎない湯加減にカンザスらしい味があります。
本作は西海岸とルイジアナからの影響を感じさせる、Gファンクやバウンシーな曲が多く楽しめる好作に仕上がっています。
2. Bobb & Weave
Mannie Freshタイプのバウンシー路線。
Hot Boys勢とは違うタイプですが、二人のラップもイナタいのでビートと見事に合っています。ワサワサしたフックも楽しいです。
4. Kansas City (feat. DP)
「California Love」風のトークボックスを導入した曲。
ビートはヘヴィなDr. Dre系のもので、弾けるスネアに南部っぽさもあります。例の高音シンセも使用。
5. Hopeless (feat. BG Bulletwound, Kutt Dawg & Kaliko)
Krizz KalikoがKaliko名義で参加。
例の高音シンセをループしてドロッと仕上げたビートで、イナタいマイクリレーを聴かせる好曲です。Krizz Kalikoの仰々しいフックも強烈。
7. Steep Pockets 2 (feat. Cutt Dawg & Tech N9ne)
客演のTech N9neが目立つ曲。
チープなストリングスやブリブリのベースが印象的なビートで、ちょっとレゲエっぽいフロウも取り入れてラップする曲です。Snug Brimが2002年なのにオートチューンを使っていて驚かされます。
10. Won't You (feat. Dun-Deala The Popper)
再びトークボックスを使用。
弾けるドラムを使ったエレクトロファンク直系のシンプルなビートに、イナタくラップを乗せていく良曲です。本作のハイライトの一つ。
11. Win Or Lose
冷たいバンギン系の曲。
エレピや声ネタがシリアスな空気を醸し出したビートで、しっかりとラップを聴かせる硬派な曲です。フックはスクラッチ。
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