2021年おすすめ新譜アルバムVol. 71: Charlotte Day Wilson「ALPHA」
新譜アルバム紹介Vol. 71です。
今回紹介するのは、カナダのシンガーのCharlotte Day Wilsonがリリースした「ALPHA」です。
Charlotte Day Wilsonはカナダ出身のシンガーです。
10年代前半に登場。12年には初のEP「Palimpsest」を発表します。ソウルバンドのThe Wayoのメンバーとしても活動し、バンドでは14年のEP「Wanderings」などをリリース。16年にはソロ2作目のEP「CDW」をリリースし、IglooghostやBADBADNOTGOODの作品への参加なども行い知名度を拡大していきます。その後も18年にはソロEP「Stone Woman」をリリース。そのほかDrakeやJames Blakeの曲でサンプリングされるなどのトピックもあり、人気を広めつつあるアーティストです。
エレクトロニック・ミュージックやヒップホップの要素も交えた、暖かいソウルを聴かせるアーティストです。ネオソウルとオルタナティヴR&Bの中間のような作風。時折Sadeを思わせる低めで深みのある声質も魅力的です。自身でサックスやギターなども弾くマルチミュージシャンでもあります。
今作はこれまでの作品で聴かせたサウンドをベースにしつつ、フォーキーな要素も加えた優しい歌心が沁みる快作に仕上がっています。ソウル好きの方だけではなく、インディ好きの方も是非。
1. Strangers
James Blakeを思わせる美しいコーラスを使った静かな曲。
男性のような声のコーラスですが、自身のヴォーカルを低速化して使用しています。イントロ的な小品ですが良曲。
2. I Can Only Whisper Feat. BADBADNOTGOOD
ドラムとベースにBADBADNOTGOODをフィーチャー。
暖かいギターも心地良く響く中、Charlotte Day Wilsonの優しい歌が沁みる佳曲です。後半に登場する美しく重ねられた歌も印象的。
3. If I Could
今作のハイライトの一つ。
Merna Bishoutyと共同で書いた美しいメロディが、Jack Roとの共作による骨太さも持ったフォーキーなサウンドで堪能できる好曲です。ラストにはプリズマイザーも使用。
5. Mountains
D' MileやDaniel Caesarも関わった曲。
幻想的な鍵盤やギターが効いた静かに燃えるサウンドで、包容力のある歌声が沁みる美しい曲です。後半に登場するサックスも美味。
フォーキーなギターと奇妙に跳ねる低音が印象的な曲。
低速ヴォイスによるフックを挟み、Sydの繊細な歌と絡む良曲です。後半にはスペイシーな展開も。
9. Keep Moving
ソングライティングでMustafaが参加。
ギターとベースで聴かせるクールなサウンドで、美しい歌の魅力が映えた好曲です。後半のよりオルタナティヴR&B色を強めるような流れもうっとりする美しさ。
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