2022年おすすめ新譜アルバムVol. 49: Novelist「4 THA HOMIEZ」
新譜アルバム紹介Vol. 49です。
今回紹介するのは、UKのラッパー兼プロデューサーのNovelistがリリースした「4 THA HOMIEZ」です。
NovelistはUK出身のラッパー兼プロデューサーです。
2010年代前半に登場。ラップグループのThe Squareにも一時在籍し、2014年のアルバム「The Formula」などに参加しています。ソロとしては2014年の「Sniper EP」や2015年の「1 Sec EP」などのEPの発表を経て、2018年には1stアルバム「Novelist Guy」をリリース。その後も2019年のEP「Reload King」や2020年のEP「Inferno」などの作品を発表しています。
太くどっしりとした低い声質で、詰め込み気味のフロウも用いる無骨なラップを聴かせるラッパーです。サウンド的には初期はグライム系が中心でしたが、「Inferno」あたりからGファンクやメンフィス的な妖しい要素を取り入れたGセンスが強い作風になってきています。
今作はほぼ全曲がGファンクで統一されており、ウェッサイやテキサスのGが好きな方にはたまらないであろう良作に仕上がっています。
1. 4 THA HOMIEZ
ブリブリのシンセベースがヘヴィに響く曲。
Gファンクですが空気はシリアスで、Novelistのドスの効いたラップが映えてます。例の高音シンセも使用。
どことなくデトロイト的な匂いもする不穏なGファンク。
シンセベースなどGファンクの音色を使いつつも、硬派な質感にまとまった良曲です。少し50 Centっぽい歌も聴かせます。
5. THERE HE GOES Feat. Jay Worthy
今作のハイライトの一つ。
客演のJay Worthyに合わせたような、LNDN DRGSっぽいメロウでループ感の強いGファンクです。1980年代R&Bっぽいシンセの鳴りに悶絶必至。
6. STRAIGHT G
ストレートなGファンク路線。
ブヨブヨとしたベースとクリアなエレピ、弾けるような軽いスネアが心地良いアッパーな曲です。フックでのタムの連打が印象的。
9. DON'T CRY 4 ME Feat. Qendresa
女声シンガーのQendresaが歌うメロウ曲。
西海岸やテキサスのGの匂いが濃厚な今作では珍しく、ドラムにUKらしさがはっきりと感じられる曲です。しかしウワモノはGなので自然に溶け込んでいます。
10. SEE THA SUNSET
煌びやかでスムースなGファンク。
1980年代R&Bっぽい響きの甘酸っぱいシンセや、ブリブリのベースが効いた好曲です。武骨でいてゆるさも覗かせるラップも見事。
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