2023年おすすめ新譜アルバムVol. 26: Celly Ru「Money Family Respect」
新譜アルバム紹介Vol. 26です。
今回紹介するのは、ベイのラッパーのCelly Ruがリリースした「Money Family Respect」です。
Celly Ruはベイ出身のラッパーです。Mozzyのレーベル、Mozzy Recordsに所属しています。
2010年代前半に登場。2014年にはミックステープ「Next Body On Me」を発表し、以降も2015年の「Foeva East」や2016年の「Foeva East 2」など多くの作品をリリースしていきます。DJ.FreshやUzzy Marcusなどとのタッグ作のリリースも多く、Mozzy周辺を中心に客演でも精力的に活動。現行ベイで勢いのあるラッパーの一人です。
太い声でベイ流儀のイナタくGなフロウを聴かせるラッパーです。MozzyとPhilthy Richの中間のようなスタイル。サウンド的には現行ベイらしいバンギンやメロウ、ハイフィやトラップなど。基本はMozzy Recordsらしい硬派なベイ産Gです。
今作は冷たいバンギンや哀愁路線を中心に据えた、全体的にシリアスな空気が通った作品です。現行ベイG好きの方は是非。
L-Finguzプロデュース。
冷ややかなピアノに手数の多い808、ブヨブヨのベースが絡むハードな曲です。Celly Ruの緊張感のあるラップが映えています。
バンジョー(?)の音を使ったトラップ。
ボコボコとした低音やシリアスなコーラスも効いたビートで、OHOGEESYの冷徹なラップと絡む好曲です。随所で声にかかるリヴァーブも絶妙。
L-Finguz制作の哀愁路線。
悲しげなピアノやフルートのようなシンセを用いたビートに、力強くGなラップが乗る良曲です。途中までドラムレスで進む展開も見事。
6. Boss Her Up (feat. YN Jay & Louie Ray)
ミシガンマナーのバンギン。
冷たいギターと逆再生っぽい音、ブヨブヨのベースや鋭いスネアロールが印象的でハードな曲です。YN Jayの変則的なフロウが強烈。
8. Thuggin (feat. Millyz & TeeJay3k)
今作のハイライトの一つ。
寂しげなピアノが沁みる哀愁メロウ路線です。ナヨ声でやるせなく歌い上げるTeeJay3kのフックが素晴らしく、オヤGの方はソファに泣き崩れると思います。
10. Tears of a Thug (feat. Mozzy)
いかにもMozzyの哀愁曲っぽいタイトル。
本当に哀愁曲です。悲しいピアノにブヨブヨのベースを合わせた現行ベイマナーのビートで、Mozzyと共にGなラップを聴かせる佳曲。
13. Thot (feat. DaBoii & Stunna Girl)
今作のベストトラック。
基本はシリアスなピアノループと跳ねるような低音が効いたバンギンですが、フックでは声ネタをループしたハイフィのようになるユニークな曲です。DaBoiiとStunna Girlのパワフルなラップとも好相性。
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