2023年おすすめ新譜アルバムVol. 33: Chap D「PROSECCOMAN」
新譜アルバム紹介Vol. 33です。
今回紹介するのは、西海岸のラッパーのChap Dがリリースした「PROSECCOMAN」です。
Chap Dは西海岸出身のラッパーです。
2010年代半ば頃に登場。2016年にはミックステープ「BLUES」を発表し、その後も2017年の「Underdawg Series」や2018年の「For My Dawgs」などアルバムのリリースを重ねていきます。2022年には「Sunday's Best」など5枚の作品をリリース。精力的に作品を発表する多作なアーティストです。
Curren$yやDom Kennedyあたりに通じる、脱力感のあるリラックスしたラップスタイルの持ち主です。路線的にはソウルフルなものやGファンク風味などが中心の西海岸マナー。トラップ要素も柔軟に取り入れます。
今作はメロウ&スムースな路線に焦点を絞った、ゆるゆるでとろけるような良作に仕上がっています。オヤGの方も是非。
1. Don't Stop
ちょっと1990年代のTimbaland絡みのR&Bっぽさもある曲。
高音シンセやハープ、ブリブリのベースが効いたメロウ曲です。ゆるい歌フックも心地良く聴けます。
Tavaras Jordan絡みの曲。
「Don't Stop」も同じ布陣ですが、路線的にも近いです。暖かいギターに高音シンセを合わせたビートで、ゆるい歌やラップが堪能できます。
手数の多いドラムが印象的な曲。
とろけるようなエレピに例の高音シンセ、ストリングス…とGセンスが濃厚です。トラップ系のドラムですが、低音の圧もあまり強くなくスムース。
Dom Kennedyが出てきそうなトラップミーツGファンク。
ブヨブヨのベースに妖しいシンセ、手数の多いドラムが効いた落ち着いた曲です。Chap Dのリラックスしたラップもばっちり。
7. Back & Forth
ソウルフルな歌声をサンプリングした曲。
甘いピアノや例の高音シンセがたまらない、悶絶級のメロウ曲です。Tavaras Jordanのタグも聞こえてきます。
8. Proud of You
今作のハイライトの一つ。
例の高音シンセに女声シンガーの歌声のサンプリング、トロトロのギターに完全ノックアウトされます。フックで聴かせる歌心のあるフロウも抜群。
10. The New Game
哀愁漂うGファンク系の曲。
ブヨブヨのベースやメロウなエレピ、例の高音シンセ、そして「Boyz-N-The-Hood」ドラムを使った好曲です。ラップ面ではちょっとVince Staplesと重なる瞬間も。
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