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おすすめ旧譜アルバムVol. 85: J-Mac「Bo$$ Hoggin」

旧譜紹介Vol. 85です。

今回紹介するのは、アーカンソーのラッパーのJ-Macによる1998年のアルバム「Bo$$ Hoggin」です。

J-Macはアーカンソー出身のラッパーです。

1990年代半ば頃に登場。Do Or Die作品などへの参加を経て、1998年には本作をリリースします。珍しいアーティスト名ではないため後の足取りは掴みづらいですが、2006年にはアルバム「The Boss Is Back」をリリース。現在も活動しており、2021年にはシングル「Doing My Thing」、2023年にはそのリミックスをリリースしています。

セントルイスとも縁があるようで、かの地のラッパーと近いノリのイナタいラップを聴かせるラッパーです。サウンド的には妖しくファンキーな南部G的なノリが中心。G好きの方にはたまらないと思います。

本作はそのイナタいファンクネス溢れる音楽性が堪能できる好作に仕上がっています。Suave House周辺あたりの作品が好きな方は是非。


4. Movin Up (feat. C. Murphy)

太いベースと控えめなピアノ、シンセが印象的な曲。

ドラムの手数多めながら、モダンな南部ヒップホップほど洗練されていない粗削りな魅力があります。ソウルフルな歌をフィーチャーしたフックもばっちり。


6. No Love (feat. Big T)

男声シンガーがフックを歌うメロウ路線。

寂しげなピアノや痺れるような低音が目立つビートで、詰め込み気味のラップも交えて聴かせる佳曲です。本作のハイライトの一つ。


7. Lac Ridin

クレジットされていませんが、Do Or DieのBeloと思しき声が聞こえてきます。

曲としてはねっとりとしたRap-A-Lot作品に入っていそうなファンク路線です。イナタいラップと軽快な高速ラップの絡みが美味。


9. Clickin Up (feat. Ska-Face Al Kapone)

客演のキャラに合わせたMタウンクランク系の曲。

例の高音シンセをイナタく鳴らしたシンプルなビートで、二人の濃いラップが絡む好曲です。賑やかなフックも楽しく聴けます。


13. 314

レイドバックしたスムースメロウ路線。

泥臭いベースやチープめなピアノとシンセが効いたビートに、イナタいラップが見事な相性を見せた良曲です。このぬるま湯感は中西部の味。


15. F#@! Friends

例の高音シンセが光る哀愁メロウ。

ドラムの手数多めですが、やはり非トラップ的に聞こえます。G好きの方にはたまらないはず。


17. Dedications

本作のベストトラック。

とろけるようなエレピに甘いギター、例の高音シンセ、フックでの男声シンガーのソウルフルな歌……とGセンスに満ちた哀愁曲です。オヤGの方はソファに泣き崩れるはず。

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