2022年おすすめ新譜アルバムVol. 84: Mozzy「Survivor’s Guilt」
新譜アルバム紹介Vol. 84です。
今回紹介するのは、ベイのラッパーのMozzyがリリースした「Survivor's Guilt」です。
Mozzyはベイ出身のラッパーです。
これまでの活動や音楽性については以前書いたこちらやこちらを。この後は2020年の「Occupational Hazard」、2021年の「Untreated Trauma」の二枚のソロアルバムをリリースしたほか、2021年にはYGとのタッグ作「Kommunity Service」とLil Bloodとのタッグ作「Bloody Waters」をリリースしています。また、今年に入ってからはCMG The Labelに加入。同レーベルのアルバム「Gangsta Art」にも参加しました。
今作は緊張感のあるバンギンと哀愁メロウの二つを軸にした、現行ベイらしいGな傑作です。オヤGの方も是非。
1. Not The Same
寂しげなピアノやストリングスを使った哀愁メロウ。
MozzyらしいGセンスが出た曲ですが、トラップ的なドラムにCMG The Labelの色も少し感じられます。Mozzyのラップの哀愁表現も見事。
現行ベイらしいバンギン路線。
ブリブリのベースや冷たいピアノが印象的なビートで、EST Geeと共に緊張感漂うラップを聴かせるハードな曲です。現行ミシガン好きの方にもおすすめ。
4. Tell The Truth Feat. Shordie Shordie
ダークで荒廃したベイ流儀のファンク。
Shordie Shordieのヴァースもありますが、全体的にはかなりMozzy寄りの曲です。サラっと複雑なフロウを聴かせるMozzyのヴァースが強力。
ソロで聴かせる哀愁メロウ路線。
透明感のあるピアノやR&B的な優しい歌声のサンプリングを用いたビートに、力強くも寂しそうな表情も見せるラップが絡む良曲です。ファンの方にはたまらないはず。
7. Wouldn't Be Us Feat. YG & Blxst
ウェッサイ流儀の爽やかメロウ。
軽めのドラムやトークボックスが効いたサウンドで、Blxstが清涼感たっぷりにフックを歌う佳曲です。YGの軽妙なラップもばっちり。
10. Make The News Feat. Blac Youngsta & Yo Gotti
CMG The Labelの二人をフィーチャー。
しかしメンフィス系ではなく、ベイ流儀のハードなファンク路線です。ミニマルなベースや線を描くようなスネアロールなどを使ったベイらしいビートに、メンフィスの二人も見事にラップを乗せています。
13. Open Arms
今作のベストトラック。
ピアノを活かした繊細なビートに、優しい歌声が寄り添う哀愁メロウ曲です。オヤGの方はソファに泣き崩れると思います。
14. In My Face Feat. YG, 2 Chainz & Saweetie
ボーナストラック的な配置のクラブバンガー。
ストリングスのループが印象的な、2000年代半ば頃のScott Storchが作りそうなビートで濃いマイクリレーが楽しめます。流れには合いませんが楽しい好曲。
15. Real Ones Feat. Roddy Ricch
切ないピアノやギターを用いたエモーショナルな曲。
トラップ系のドラムを使ったビートに、Roddy Ricchのオフビート気味の歌フロウが映えた良曲です。Mozzyの寂しげなラップも流石の存在感。
ここから先は
¥ 100
Amazonギフトカード5,000円分が当たる
購入、サポート、シェア、フォロー、G好きなのでI Want It Allです