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2021年おすすめ新譜アルバムVol. 35: XL Middleton & Delmar Xavier VII「XL Middleton & Delmar Xavier VII」
新譜アルバム紹介Vol. 35です。
今回紹介するのは、西海岸のラッパー兼プロデューサーのXL MiddletonとプロデューサーのDelmar Xavier VIIがリリースした「XL Middleton & Delmar Xavier VII」です。
XL Middletonは西海岸出身のラッパー兼プロデューサーです。Delmar Xavier VIIはXL Middleton率いるレーベルのMoFunk Recordsに所属するプロデューサーで、レーベルのBandcampには「XL Middletonの変名ではないかと言われているが、真偽は定かではない」とあります。
XL Middletonは00年代前半に登場。Big China MackやXtra Largeなど変名での作品も含めて多数の作品をリリースしています。また、日系アメリカ人で来日経験もあり、DS455など日本のアーティストの作品にも参加。Delmar Xavier VIIは20年頃に登場し、20年にはEP「Street Level Edits Vol. 1」をリリースしています。
XL Middletonは90年代直系の典型的なGファンクや、アッパーなブギーを作るアーティストです。ラップは高めの声質でリラックスしたスタイル。Delmar Xavier VII名義での唯一の作品「Street Level Edits Vol. 1」はブギーにエディットを施したダンサブルなものでした。
今作は二人(一人?)のタッグとしては初のアルバムで、全曲日本のシティポップをサンプリングに使ったユニークな作品です。いわゆる「aesthetic」な質感を備えつつ、XL MiddletonらしいGファンク風味も効いた快作に仕上がっています。
1分弱の短いインスト曲。
ズビズビと鳴るシンセやリヴァーブがかったドラムが効いた、どこか懐かしい雰囲気の曲です。ヴェイパーウェイヴ好きの方も是非。
メロウなエレピやギターが心地良い落ち着いた曲。
ここでもドラムにリヴァーブがかかっており、時折入るぼんやりとしたシンセもaestheticな味わいがあります。後半に入る歌も印象的。
3. Player Piano
フューチャーファンクとGファンクの中間のような曲。
煌びやかなシンセが主導するビートでリラックスしたラップを聴かせ、フックでは謎の女性シンガーが歌うダンサブルな曲です。しかしシティポップネタの懐かしい質感は健在。
4. 626 Since It Was 818 Feat. Blkwest & Moniquea
今作では比較的ストレートなGファンク寄りの曲。
例の高音シンセとカッティングギターをループしたレイドバックした曲です。Moniqueaの80年代っぽい歌と、Blkwestの低音で詰め込みフロウも使うラップのサポートもばっちり。
煌びやかなシンセやギターを使った軽快な曲。
XL Middletonがフックで聴かせる歌心のあるフロウが心地良く、Dialtoneの堅実なラップも良い味を出しています。後半にはaestheticな歌のサンプリングとサックスも。
8. Strange Dance Feat. Young Sau
ズビズビとしたシンセが効いたGファンク。
フックで入ってくる歌のサンプリングがインパクト大な良曲です。客演のYoung Sauのゆるゆるなラップや、ブリッジでのダイナミックなシンセの動きも楽しく聴けます。
ノスタルジックな雰囲気を放つシティポップネタらしい曲。
落ち着いたシンセのループにノイジーなスネアを合わせたビートは、ヴェイパーウェイヴのようにも聴けます。フックでの歌心のあるラップも絶妙。
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