2024年おすすめ新譜アルバムVol. 88: Kero Uno「Fuzzy Logic」
新譜アルバム紹介Vol. 88です。
今回紹介するのは、ベイのプロデューサーのKero Unoがリリースした「Fuzzy Logic」です。
Kero Unoはベイ出身のプロデューサー兼ラッパー、Kero Oneの別名義プロジェクトです。
2000年代前半にKero Oneとして登場。2003年のシングル「Check The Blueprints」が話題を呼び、2006年には1stアルバム「Windmills of the Soul」をリリースします。以降も自身の作品をリリースしながら、日本のDJ Deckstreamや韓国のDynamic Duoなどの作品に参加。Kero Uno名義では2015年にアルバム「Reflection Eternal」を残しています。
基本的には生演奏を取り入れたメロウで穏やかなジャジーヒップホップ系の作風を得意としているプロデューサーですが、それだけではなくエレクトロニックなシンセやハウス的な要素なども導入します。ラッパーとしては落ち着いた堅実なスタイルです。
今作はゲストシンガーも多く迎えた、R&Bとジャジーヒップホップ、そしてK-POPを横断するようなバラエティ豊かな作品です。しかしカオスな印象ではなく、きちんとまとまりのある良作に仕上がっています。以前にもレビューを書いているので、あわせて是非。
韓国のシンガー、Steven Parkをフィーチャー。
涼しげなギターとブリブリのベースを、デンボーっぽいドラムに乗せたスムースな曲です。甘い歌声に悶絶必至。
2. Airplane Mode (feat. Ace Hashimoto)
Ace Hashimotoが歌う軽めのファンク。
ビートはドラムなどにヒップホップマナーが感じられ、歌もラップっぽいニュアンスがあります。これは二人ともヒップホップ出身者ならではの味。
6. Waiting (feat. whatever mike)
男声シンガーのwhatever mikeを迎えたネオソウル。
サックスがかなり主張強めに入ってきたり、後半にはビートスイッチがあったりとプロデューサーの見せ場もある曲です。whatever mikeの誠実な歌も見事。
7. Schedule (feat. Brother Su & Kin Ryan)
韓国からBrother Su、香港からKin Ryanをフィーチャー。
ハイファイなシンセと808も用いてダンサブルに聴かせる、K-POP的な曲です。キーボード捌きにKero Oneの凄味があります。
Kero Oneもちょっと歌う曲。
メインで歌うのは女声シンガーのJeanieで、キュートな歌でポップに仕上げています。ビートは穏やかで軽快なもの。
10. Final Moments
落ち着いたほぼインストの曲。
沈み込むようなエレピと軽いドラム、そして優しいシンセが染みる佳曲です。後半に入ってくるサックスや歌声も絶妙。
ここから先は
¥ 100
Amazonギフトカード5,000円分が当たる
購入、サポート、シェア、フォロー、G好きなのでI Want It Allです