2024年おすすめ新譜アルバムVol. 76: D-Lo「Hardest in the Bay」
新譜アルバム紹介Vol. 76です。
今回紹介するのは、ベイのラッパーのD-Loがリリースした「Hardest in the Bay」です。
D-Loはベイ出身のラッパーです。
2000年代後半に登場。2009年のDJ.Freshとの「The Tonite Show with D-Lo」、Sleepy Dと組んだデュオのRude Boyzでの2010年の「Shottaz」、2011年のDJ.Freshフルプロデュースのソロ名義「Hes Back!」など精力的に作品を発表していきます。2014年にはソロ作「Keep It on the D-Lo」をリリース。以降も2018年の「Asiyah」や2022年の「King Kong」など、多くの作品を発表しています。また、The MekanixやJune、YGなどの作品に客演で参加。大ヒット曲は持っていないものの、堅実に活動しているラッパーです。
オフビート気味のフロウも交えた、荒々しい切れ味のあるラップが持ち味のラッパーです。サウンド的にはGファンク的なものやメロウ、バンギンなど。ベイらしい音楽性の持ち主です。
今作はヘヴィでシリアスな路線やメロウ、バウンシーなものなど適度な幅のあるサウンドで、キレキレのラップが堪能できる好作に仕上がっています。現行ベイ好きの方は是非。
1. Boyz n Tha Hood (feat. D' Barbie & Mozzy)
客演のMozzyのカラーに合わせたようなシリアスな曲。
冷たいピアノと高音シンセが印象的なビートで、落ち着いたラップを聴かせる好曲です。どっしりとしたMozzyはもちろん、J. Stalinの癖を整えたようなD' Barbieのヴァースも見事。
Larry June客演曲らしからぬハードな曲。
ブリブリのベースとシリアスなピアノが効いた、ナーヴァス・ミュージック路線です。クールなLarry Juneと熱いD-Loの対比が美味。
13. Big Block
ふうわりとしたシンセを敷いた哀愁路線。
シンセ以外は808が目立つかなり音数を絞ったビートで、キレキレのラップを聴かせる良曲です。徐々に熱量が増していくラップが圧倒的。
14. Not Allowed (feat. Mike Sherm & Shawn Eff)
Baby Keemあたりがやりそうなシリアスでバウンシーな曲。
とにかくD-Loの切れ味の鋭いラップが素晴らしいです。Mike Shermのシンプルなラップ、Shawn Effの癖のあるラップとも好相性。
20. Pay Me (feat. Philthy Rich)
どことなく2000年代のハイフィ期のベイを思わせる曲。
ヘヴィなピアノと声ネタ、ギザギザとしたシンセが跳ねるようなドラムと共に運ばれてくる佳曲です。Philthy Richのチンピラ感のあるラップとの絡みもばっちり。
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