2022年おすすめ新譜アルバムVol. 22: ZayBang「Play For Keeps」
新譜アルバム紹介Vol. 22です。
今回紹介するのは、ベイのラッパーのZayBangがリリースした「Play For Keeps」です。
ZayBangはベイ出身のラッパーです。
2010年代後半に登場。2019年には初のミックステープ「Caught Up in the Crossfire」を発表します。2020年にはアルバム「The Streets Blame Me」、EP「Since ’08: They Want the Old Me」、Lil Beanとのタッグ作「The Label」と3枚の作品をリリース。以降もソロ作の発表やZaytoven & Fo15のアルバムへの参加など、精力的に活動しています。
濁った声質でベイらしいイナタいフロウを使う、ベイ産Gが好きな方にはたまらないラップを聴かせるラッパーです。サウンド的には現行ベイらしい、トラップやラチェットを通過したシリアスなものが中心です。
今作は哀愁系もバンギンな路線も充実した、現行ウェッサイの王道を行く快作に仕上がっています。ミシガン好きの方も是非。
「Boyz-N-The-Hood」ドラムを用いたシリアスな曲。
冷たいピアノやブヨブヨしたベースも印象的なビートに、チンピラ感のあるラップで鬼気迫る好曲です。犬の声も聞こえます。
Fo15のアルバムでも一緒だったLil Yeeとの共演曲。
ピアノやギターが効いた哀愁漂うビートで、ZayBangのGなラップとLil Yeeの歌フロウが絡む良曲です。哀愁系でも跳ねるようなドラムに現行ベイの空気が通っています。
3. Starting 5
クレジットはありませんが歌うようなフロウのラッパーがいます。
切ないピアノや美しい歌のサンプルを使ったビートに、悲しげなラップが絡む佳曲です。歌フロウから力強いフロウに切り替えるフックが強力。
5. Lifestyle
謎のナヨ声シンガーがフックを歌う哀愁メロウ。
どことなく2000年代っぽい匂いが漂うシンセを使いつつも、跳ねるようなドラムや低音の圧で現行の空気がしっかりと注入されています。力強いラップとやるせない歌の対照的な魅力が上手く噛み合った好曲。
8. Get Up With Me Feat. Money Man
現行ベイ流儀のシリアスな曲。
不穏でミニマルなシンセやブリブリのベース、手数の多い808を合わせた攻撃的な曲です。Money Manのオートチューンを使ったラップも好相性。
今作のベストトラック。
もの悲しいピアノが効いたビートに、泣きのラップを乗せていく哀愁系の曲です。シンプルですが沁みます。オヤGの方はソファに泣き崩れるはず。
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