2023年おすすめ新譜アルバムVol. 97: Durand Jones「Wait Til I Get Over」
新譜アルバム紹介Vol. 97です。
今回紹介するのは、ルイジアナのシンガーのDurand Jonesがリリースした「Wait Til I Get Over」です。
Durand Jonesはルイジアナ出身のシンガーで、ソウルバンドのDurand Jones & The Indicationsのメンバーとしても知られています。
バンドについては以前書いたこちらを。ソロ作のリリースは今作が初ですが、客演でNight OwlsやStone Foundationなどの作品に参加しています。
今作はバンドでのスタイルとは異なり、ロックやブルース、ヒップホップなどの要素も取り入れた作品です。力強い歌声のソウルフルな魅力が、また違った形で堪能できる良作に仕上がっています。
1. Gerri Marie
ピアノとストリングスのみで歌い上げる曲。
コーラスは入れていませんが、ゴスペル的な匂いが漂っています。真っすぐ歌声が突き刺さる好曲。
ロック風味のギターが目立つ曲。
全体的にやはりヴィンテージなムードで、Durand Jonesのパワフルな歌声が自然と馴染んでいます。アウトロでの轟音ギターソロも美味。
4. Sadie
イナタいギターが効いた曲。
ブルージーな味わいのあるサウンドで、Durand Jonesの歌声が沁みる佳曲です。バンドのファンの方も是非。
今作のハイライトの一つ。
歪んだギターを使いつつも、ロック的なダイナミズムというよりはいい湯加減の適度にリラックスした曲に仕上がっています。濃すぎないフックが見事。
10. Someday We'll All Be Free (feat. Skypp)
Donny Hathawayのカヴァー。
Durand Jonesの歌声と選曲の相性が完璧です。アレンジ的には1970年代ソウル直系のストリングスが効いた暖かく柔らかなサウンド……と思いきや、途中でパワフルに変化しラップが入ってきて意表を突かれます。
11. Letter To My 17 Year Old Self
フューチャーベースっぽいモコっとしたシンセを使った曲。
エレクトロニックな要素とオーガニックな要素が同居しており、そこにDurand Jonesの歌声が乗ることでソウルフルにまとまる不思議なバランスの曲です。途中のサックスソロもばっちり。
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