2023年おすすめ新譜アルバムVol. 109: Verde Babii「The Verde I」
新譜アルバム紹介Vol. 109です。
今回紹介するのは、ベイのラッパーのVerde Babiiがリリースした「The Verde I」です。
Verde Babiiはベイ出身のラッパーです。
2020年代前半に登場。2022年には「Verde Matters」と「24 x 24」、「North Face」、「Coming To The North」と4枚のミックステープをリリースします。今年に入ってからも今作以外にもソロ作「Real Stepper On My Mother」、GSAshとのタッグ作「Pulp Viction」を発表。ハイペースでリリースを重ねています。
囁き系の発声でモタったようなオフビート気味のフロウを聴かせる、癖の強いラッパーです。サウンド的にはR&Bネタの多用(曲名もまんまなことが多い)、現行ベイマナーの跳ねるようなリズムが特徴。EBK周辺が好きな方なら楽しめると思います。
今作はチップマンク・ソウルを多く導入したネタ感(とアク)の強いものが中心のサウンドで、その強烈なラップが堪能できる怪作に仕上がっています。
1. Slo-Be Flow
現行ベイ流儀のジメジメとしたバンギン。
早回しサンプリングやヘヴィなピアノが印象的なビートで、奇妙な手触りのラップを聴かせる好曲です。ヴァース途中の連呼がフック的に機能しています。
2. 1000 Ways (feat. lou deezi)
ベイらしいGな音も使った曲。
例の高音シンセやブリブリのベースが鳴りつつも、全体的にはかなりの怪ビートです。lou deeziのラップもいかにもベイっぽい味。
3. Verde, Richh & DOE (feat. Ssrichh33 & EBK BCKDOE)
近いスタイルの三人によるマイクリレー。
2000年代前半の空気を現行ベイのスタイルに落とし込んだビートで、オフビートの濃厚なラップが堪能できる良曲です。この周辺が好きな方にはたまらないはず。
チップマンク・ソウルをフリーキーに使った曲。
現行ベイ印の跳ねるリズムのドラムやピアノ、Lil Yeeのイナタいラップが癖を少し和らげています。作品の中での良いアクセント。
9. Heartbreak (feat. ZayBang & Ssrichh33)
クールなギターをループした曲。
ZayBangの力強いオンビートラップで幕を開ける、王道の魅力を持った曲です。フックもZayBangが担当。
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