CPAPにまつわる用語解説 – 理解してもっと使いこなそう!
こんにちは! CPAP Labです。
最近CPAPユーザーさんから「CPAPにまつわる用語が難しい」というご意見をいただいたのですが、確かに分かりにくいですよね。
というわけで、今回はCPAPにまつわる用語の解説をしてみたいと思います。
意味が分かるとCPAPへの理解も深まると思いますので、ぜひご一読ください!
CPAP治療と睡眠時無呼吸症候群にまつわる用語
まずは、基本のキから!
CPAPとは、というところから見ていきましょう。
CPAP(シーパップ)
持続気道陽圧(continuous positive airway pressure:CPAP)療法のこと。
気道に空気を送り込んで陽圧(圧力が外部より高い状態)に保ち、気道がふさがらないようにする治療法のことを指しますが、それが転じて、CPAP療法に使う装置の名前として広く浸透しました。
SAS(サス)
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)のこと。
ご存じの通り、睡眠中に無呼吸になる疾患のことです。
ちょっと専門的な話になりますが、SASには2種類あります。
一般的なSAS、つまり肥満やあごが小さいことが原因で起こる「閉塞性睡眠時無呼吸症候群」は、OSAS (Obstructive Sleep Apnea Syndrome、オーサス)とも呼ばれ、ほとんどのSAS患者はこちらに分類されます。
まれに、呼吸中枢の異常により睡眠中に呼吸が止まる疾患の方もいますが、こちらはCSASと呼ばれています。
CPAP装置のパーツにまつわる用語
加湿器
CPAP専用の加湿器、使っていますか?
仕組みは一般的な加湿器とほぼ同じで、タンク(チャンバーと呼ばれることが多い)に水を入れ、加熱して水蒸気を発生させます。
乾いた空気が送り込まれると、鼻や口が痛くなったり、鼻水や鼻血などの原因にもなったりするので、特に冬場は加湿器の使用がおすすめです。
CPAPの加湿器を使うメリットについてのコラムはこちら▽
以前は、CPAP装置に外付けするタイプの加湿器もありましたが、最近のCPAP装置は、以下の2機種のような、本体と加湿器が一体型になっているタイプが多いです▽
また、水不要の加湿器も登場しています。
人気の小型CPAP、レスメドAirMiniは、自分が吐いた息に含まれる水分を保持できる特殊なフィルターカートリッジを採用することで軽量小型化を実現しました。
レスメドAirMini(マスク付きパッケージ) ▽
>>レスメドAirMini本体のみのセットはこちら
>>AirMini用の加湿用カートリッジHumidXもあります
>>AirMini用の加湿用カートリッジHumidX Plus(乾燥した気候向け)
チャンバー
加湿器用の水を入れる容器のこと。
バイク好きな方は筒状のものをイメージするかもしれませんが、CPAPのチャンバーはたいてい四角い容器です。
チューブ/ホース
CPAP装置とマスクを繋ぐパーツ。メーカーによって呼び方は異なりますが、基本的に同じものです。
太さがいろいろありますが、太さが変わるとかかる圧が変わってくるので設定の変更が必要になります。
冬場の結露を防ぐ加熱機能があるチューブもあります▽
CAPマスクにまつわる用語
ネーザル(nasal)
英語で「鼻の」という意味。
「ネーザルマスク」は「鼻のマスク」という意味です。
Nose(鼻、ノーズ)と全然違う発音なので分かりにくいですよね。
口(マウス)に対する「口の」(オーラル oral)と同じ感じで使われるちょっと医療的な単語です。
ネーザルマスク、つまり鼻マスクは寝ている時に鼻呼吸ができる方向けで、CPAP治療では最も一般的なタイプのマスクです。口呼吸になる方は、口と鼻を両方覆うフルフェイスマスクが推奨されます。
鼻呼吸と口呼吸の違いやメリット&デメリットについてのコラムはこちら ▽
>>人気の鼻マスク:レスメドのN20はこちら
>>人気の鼻マスク:フィリップスのドリームウィスプはこちら
ネーザルピローマスク(nasal pillow mask)
直訳すると「鼻枕マスク」。「鼻ピローマスク」ともいわれます。
クッションを鼻の下に当てる、または差し込んで使うタイプのマスクです。
鼻呼吸の方で、圧の設定が低めの方に向いています。
鼻マスクの形状が合わない方、マスクかぶれが気になる方、旅行用に小さくて軽いマスクを探している方などはぜひチェックしてみてください。
マスクの選び方が分からないという方はこちらのコラムをどうぞ▽
>>人気の鼻ピローマスク:レスメドのP10はこちら
>>レスメドAirMini用P10マスクはこちら
マスククッション
マスクのパーツの一つで、鼻や口に直接当たる部分。
材質はシリコン製が多く、メモリーフォームやジェルクッション、布製などもあります。
クッションだけ取り外しが可能でパーツ交換ができるマスクの方が、ランニングコストを抑えることができます。
マスクフレーム
クッションを取り付ける土台。鼻ピローマスクなど、小さいマスクにはマスクフレームがないタイプもあります。その場合、ヘッドギアに直接クッションを接続して使用します。
ヘッドギア
マスクを固定するために頭に装着する部分。布製のことが多いです。
洗濯機で洗えるタイプもあります。
エルボー
肘(エルボー)の形のようなパーツ。
チューブと、マスクや本体の接続部分に使われることがあります。
CPAP製造メーカーについて
CPAPってどんな会社が作っているの?という質問もよくいただくので、製造メーカーについてかんたんに解説しますね。
レスメド(ResMed)
米国のCPAP大手製造メーカー。世界の2トップの一つ。
レスメドについてはこちらのコラムもどうぞ▽
ちなみに、日本で使用者が多い「レスメド AirSense 10 レスポンド」と「スリープメイト10」は2つとも、レスメド社製の人気機種、AirSense10オートのことです。
海外と異なり、日本の保険診療下ではCPAPの販売は行われておらず、日本国内の専門業者が医療機関にCPAPを貸し出しています。
そのため、同じ機種でも、業者がそれぞれ独自に付けた名前があるというわけです。
微妙に仕様が異なる部分もありますが、基本的には同じ機種です。
フィリップス(Philips)
米国のCPAP大手製造メーカー。世界の2トップの一つ。
フィリップス社は、2021年6月にドリームステーションをはじめとした各種CPAP装置でリコール/安全通知が出されたことでも話題になりました。
リコールについては以下のコラムをご覧ください▽
CPAP Labでは、リコール対象外のフィリップス社製最新機種「ドリームステーション2」も取り扱っています▽
さいごに
以上、CPAPにまつわる用語についての解説でした。
専門用語を理解することで、CPAPやCPAPでの治療に関する理解を深めるきっかけとなれればうれしいです。
他にも「この用語がわからない!」というご意見などあればお知らせください。用語解説第2弾のコラムで解説したいと思います。
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