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成功は失敗のもと

ビルの谷間から見える、まるで世界に何事もないような青い空。
でも感染拡大は止まらないようで心配です。
多くの人が「仕事を変える」必要性に迫られていると思います。私もそうです。
仕事のやり方を抜本的に変えねばならない・新たな仕事をつくらねばならない。職場を変わることになった・・・。

「変化」を前向きにとらえられるかどうかは、ノウハウや知識以前に「心構え」の問題。

「しかたなく」変化を受け入れるか、「これはチャンス」と変化を歓迎できるか。それは自分次第であります。


人間は急な環境変化が起こると守りに入る

来月12月にNHKカルチャーセンター青山にて「会計の世界史」関連のラジオ公開収録講座を担当します。
ありがたくかつ素晴らしい機会なのですが、なぜか悪い予感。この感染拡大で「無観客」になるのではないかと心配しています。ただでさえラジオでパワポも絵画も使えず苦しいのに、無観客で気分を盛り上げられるのか??
それにしても今年はずっとこんなことばかり。

2月には「会計の世界史」テレビ特番の話が流れました。期待に胸を膨らませてヨーロッパまで行けば、現地に届いた「ロケ中止」の悲しいお知らせ。ほかにも、多くの仕事で急な内容変更やオンライン化がありました。「運が悪いなあ」とため息つきつつ、対応に追われた日々。

そのたびに、「早く元に戻ってほしい」と待ちの姿勢に入りがちな自分がいます。でも、本当に元に戻るのだろうか。あるいは、戻るべきなのだろうか。

どうぜ変わらねばならぬなら、先んじて自ら変わるに限ります。「変えてやる」と、あえて大変な道を選んでみると、いくつかの思わぬ発見がありました。

・人は環境変化に直面すると守りに入る生き物であること
・新たな挑戦を恐れる自分の心にメンタルブロックがあること

今回のコロナショックはそれに気付く良い機会になりました。

リスクは避けるのではなく挑むもの

さいきん「リスク」は危険の意味で使われることが多いです。しかし、もともとの語源にさかのぼると、まったくちがう意味。

リスクの語源であるイタリアの「リズカーレ」は命知らずの船乗りのこと。安全な航海をしているだけでは稼げない。自らの腕を信じ、ときに命を賭けて船を出すから稼げる。彼らにとって、そして今も、商売はハイリスク・ハイリターン&ローリスク・ローリターン。彼らリスカーレにとってリスクとは避けるものではなく、挑むものだったのです。

彼らに比べれば私たちの仕事など楽なものです。失敗しても死ぬわけじゃない。大金を借金するならともかく、金の掛からないチャレンジはドンドンやらないといけません。リスクを避けてばかりいると「守りグセ」がついてしまう。

・成功を重ねたエリートは失敗を怖れチャレンジしなくなる
・歳を取った人間は保守的になってチャレンジしなくなる
・大勢が集まると反対する奴がいてチャレンジしなくなる

1個でも当てはまると、言い訳つきの現状維持がはじまる。
2つが当てはまると、傷つくことを恐れて挑戦しなくなる。
3つぜんぶ揃ったのが日本の大企業。

低いレベルでの成功を重ねるより、高いレベルに挑戦して失敗するほうがまし。
恥をかくこと、悪口を言われること、立場を失うこと--それを恐れて安全な場所で仕事していては変われない。

成功は失敗のもと。

挑戦しないで未来がつくれるか。気合いを入れ直す連休初日。


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