【読書メモ#29】世界倒産図鑑 荒木博行 日経BP
倒産には原因・理由かあり深い学びがある
世界の倒産した会社25社の、会社の起りから倒産までを紹介し、筆者なりにその原因と、我々の学びを紹介する本書。
非常に学びの多い内容です。
倒産の原因を、戦略の問題と、マネジメントの問題の2分類に大別。
戦略は大きく2つ。過去の亡霊型と脆弱シナリオ型。
MGローバー、ゼネラル・モーターズの話は特に自分の産業でも陥りがち(というかすべての事例が陥りやすいですが)。
マネジメントは、焦りから逸脱型、大雑把型、機能不全型に分類。
山一、拓銀の例は、あーそうだったのか、と思わせる内容。NOVA、スカイマーク、コンチネンタル、シアーズあたりもなるほどと思いました。
いずれも紹介されている企業は一度成功経験がある企業であります。
環境変化、ルール変更、競合出現、技術革新の芽生えに企業としてどう対処していくか、自らが変わって行くかが大事なことだと思いました。
常に、変えること、と変わらないもの、を自らに問いかけて、変わるときは論理的に大胆に。変わらない信念は振らさず実直に。
どうしても、イノベーションのジレンマなど、その環境にいると陥りがち、というかそうならざる得ないバイアスもあるので、常にいち人間としての常識感覚は研ぎ澄ませないとなと思いました。