本を読まないと痩せる
ダイエットのために本を読むのをやめようという訳ではありません。
Ⅹで日々ポストをしていますが、言葉がうまく出てこないことがあります。
例えば日の出の時の空の色。
写真のように夜と朝の間に色がある。この色は自分の今の技術で文字だけではうまく表現できない。
それに比べて枕草子の「春はあけぼの」。
春の早朝の空の色の変化を簡潔な言葉で表現する文章は未だ出会っていません。無論、最高の文学作品と私が書いている駄文を比べること自体が非常におこがましいのですが、それにしてもあの表現方法、それを下支えする言葉の豊かさは並大抵ではありません。しかも当然のことながら「カタカナ」を全く使っていない。
自分の知識量の貧弱さを棚に上げて言うのですが、やはり伝わる表現のためにはどれだけ言葉を知っているか、あるいは表現方法を知っているかが左右すると思うのです。
言葉や表現方法の幅を広げる方法は人それぞれだと思いますが、自分はやはり本を読むこと、これに尽きると思います。
色々な作品に触れ、刺激を受ける。
文学ではなくてもいい、極端な話をすれば漫画でもいいと思います。
その中で気になった言葉や表現方法を書き出して、頭の中にしまっておくことでいつか使う時が来る。そうすると知っていると知らないでは表現方法の幅が全く異なります。
「夜明け前の空が赤く染まる」という表現。
その赤もどのような赤なのか、あるいはどう色が変わっていくのかを少しだけ詳しく書き込むことで幅が広がるし、書いた向こうにいる人達の想像の幅を広げるお手伝いができる。
本を読むという行為で常に言葉や表現方法を貯えないと書き手としての自分が瘦せ衰えていくような気がしてなりません。
本を読むのは好きですが、もう一つ、書く時の自分を痩せさせないためにも
今日も本を読みます。