見出し画像

#095【絵本】せかいいちのいちご

今日はかわいい絵本の世界へ📚
記録として感想を書いています。




今日の絵本

『せかいいちのいちご』

作/林 木林
絵/庄野ナホコ
発行所/小さい書房(2018年)





この絵本のテーマは・・・

著者が絵本で伝えたいことや絵本に込めたメッセージ。
私なりに感じたこの本のテーマは、

【初めてのトキメキ】
【変化すること】





私が感じた事

以前読んだ『二番目の悪者』の作者のお二人が、同じ出版社から刊行した絵本です。


ピンク地に、真っ赤なイチゴを一粒大事そうにもった真っ白なシロクマが描かれた表紙をどこかで目にした方も多いのではないでしょうか?^^
見開きの氷の平原の絵もステキです。


前回も繊細に描かれているなぁと感じましたが、今回の庄野ナホコさんの描かれるシロクマはじめ動物たちがまたオシャレさんです。


まぁ どうしましょう。
わたしのところに あの うつくしい実が
とどくんですって!?
どきどきしちゃう。
じっとしてなんて いられない。
  (中略)
いいえ、ちょっとまって。
たべるだなんて もったいない。
青い海が みえる まどべに
かざりましょう。

でもちょっとまって。
それよりも
わたしの 白い耳に かざったら
にあいそうじゃない?
ネックレスにするのも すてき。

『せかいいちのいちご』より


おしゃれなシロクマの脳内おしゃべりもお上品で、いちごに対する憧れや妄想のことばにくすっと共感します。作者の林木林さんは言葉遊びの分野でも活躍されているそうで、納得。



初めての経験、初めての感覚。
甘くてすっぱくて(いちごじゃなくても笑)それが自分の好みのものだと、最高にしあわせな気分を味わえますよね。
でもあんなにワクワクはしゃいでいたのにそれが当たり前になってしまうと、あの時の特別感が薄れていく…ということが描かれています。


確かに。
これってモノや人にもよると思いますが、その感覚すごくわかります。そして慣れって怖い。

自分には縁がないと思っていたもの。手に入れられないうちはどんどん思いが募り、それが最高!それでないと!とまで恋焦がれていたはずが、手に入れた瞬間からそして段々気持ちが冷めていくような、その気持ちが嘘だったかのような。
恋心もそうでしょうか。
私はスタバのフラペチーノがそうでした(笑)


この絵本を読んで逆にどんなことも、これでなくちゃならない!って思うことって本当はないのかもしれないなと感じました。あは。年のせいですかね。

人の気持ち、気分や人生、そして時代によって生まれる物事も変化するのが当たり前。それに一喜一憂するのも刺激的で楽しみではありますが、それにとらわれているのもまた辛いもの。流れるように、ゆったりと眺めていられるようになるのが心穏やかなのかしらん。な~んて思うのってやっぱ年のせい(笑)

初めての時のあの最高のしあわせな気分や感覚。
たまに思い出して味わうのも必要だな、ウン。





いいなと思ったら応援しよう!