芸人と研究者のランク

「研究職をしています」と言うと「教授ですか?」と聞かれることがよくある。私は博士研究員(いわゆるポスドク)という立場で教授ではない。

アカデミックにおける役職は上から、教授、准教授、専任講師、助教、研究員、である。私などはヒラのペーペーだ。

近しい芸人仲間にはよく話しているが、芸人のランク(なんとなくの)をアカデミックの役職に当てはめるとかなりしっくりくる。
独断と偏見だが、だいたいこんな感じ(カッコ内はおおよその就任年齢、敬称略):

教授(45-):
ダウンタウン、爆笑問題、ウッチャンナンチャン、有吉弘行、NON STYLE、ナイツ、オードリー、バカリズム、サンドウィッチマン

准教授(40-45):
かまいたち、ニューヨーク、千鳥、マヂカルラブリー、霜降り明星

専任講師(35-40):
真空ジェシカ、見取り図、令和ロマン、ウエストランド、ロングコートダディ、アルコ&ピース、男性ブランコ

助教(30-35):
九番街レトロ、ナイチンゲールダンス、ストレッチーズ、ママタルト、ひつじねいり、金の国

どうでしょう、なんとなく伝わったでしょうか?
芸人の年齢と就任年齢がおおよそ一致しているのが興味深いと思う。

とにかく言いたいのは、教授ってこのクラスなんですよ!
よく馬鹿な学生が「ハゲ」だの「喋り方が変」だの笑ったりするが、いかに無礼で愚かな事か分かるでしょう。

基本的にアカデミックは年功序列である。どんなに優秀でも30代で教授になれることはまずない。霜降り明星やかまいたちは賞レースの実績やレギュラー本数からみて教授で申し分ないと思うが、年齢が若いので准教授にした。

助教はいわゆる「ツギクル芸人」のような有望な若手である。
助教になると授業を担当できるので、番組を授業と例えると「深夜のハチミツ」や「研修テレビ」のような深夜枠のレギュラー、ポッドキャストでラジオのレギュラーを持っている芸人なんかがここに該当する。

准教授と専任講師の違いはアカデミックでもやや曖昧である。
論文等よりも教育や学問分野等への貢献度が評価される(と思う)。
私の主観で「お茶の間で団欒する家族が分かるかどうか」で選んだ。

ちなみに、教授より准教授のように、このランク順に優秀ということは全くない。助教でもすさまじく優秀な研究者は多くおり、メディア露出は少ないもののライブシーンで活躍している芸人が多くいるのと似ている。
一方、収入はちゃんとランク順に上がっていく。この点も芸人と似ている。

さらに、研究者になるには大学院博士課程を修了し博士号を取得する必要があるが、それが養成所といった感じ。
だから大学院生なんて何もすごくない。世間では「すごい」「優秀」というイメージがあると思うが、自らお金を払ってまだ基礎を学んでいるだけの、ほとんどがまだ何も成し遂げていないただの学生連中である。4年で卒業して社会人として働いている人の方がよっぽどすごい。

学生の方は、先生にはちゃんとあいさつしましょう。


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