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教育実習で出会ったBUMP大好きな中学生

親愛なるあなたへ

師走に入って、一気にバタついた気持ちになってしまうよね。せわしない時こそ、ゆったりを大事にしたいな。

ねぇねぇ。
あなたは自分と同じものが好きな人との出会いって覚えてる?
BUMP OF CHICKENだったら、学校や職場、ライブ会場とか、SNSとかかなぁ。

学校とか以外でね、私には過去にそういう出会いが2人いるんだ。

今日はそのうちの1人の子についてお話したいな。
1人は教育実習で母校の中学へ行った時。
担当したクラスの一人の子が使ってる筆箱にBUMPの缶バッジ付けてるのが目に入ってね。
給食が終わったタイミング、みんなが配膳片付けてるわちゃわちゃなあの雰囲気に紛れて、思わず「バンプ好きなの?私も大好きなの」と声を掛けたよ。

そうしたらその子顔を真っ赤にして黙ってしまってね。
しまった、やってしまったと思った。
迂闊に話しかけて彼女の大切な心に踏み入ってしまったかもと大反省だよ。

ところがだよ。
実習期間中の2週間、担当してるクラス全員分の連絡帳チェックは私がするんだけどさ、
中学生の連絡帳なんて、皆1~2行フワフワと書いて終わりじゃない?それが普通だよ。

なのにさ、翌日その子の連絡帳、小さい文字でびっしりBUMPへの、というか藤くんの思いを書いてくれてるの。
私が話しかけて黙ってしまったのは、拒絶反応ではなくて、単に緊張して少し驚いてしまっただけだったのよ。

彼女のこの熱量、これに私は感動してね。
私もほとんど残されていない僅かな隙間や、空いている時間割のスペースなんかに、赤ペンでこれまた熱い返事を書くわけよ。

そこからは彼女とだけ異常な熱量の連絡帳の応酬が始まんのね😂

クラスで他の生徒はもちろん、担任もそこまでチェックはしてないんじゃないかな笑

そのやり取りの中で、彼女は美術部で、いつか美術系の学校も行きたいと言っていたかな。
誰にも内緒で藤くんの絵を描いていることも私だけに教えてくれてね。私はいつの日かそれを見てみたいなと返した。
そうしたら彼女はこっそり一人で私の元にやってきて、藤くんの絵を見せてくれるのよ。
鉛筆で、藤くんの髪の毛1本1本まで繊細に丁寧に描かれた素晴らしい絵だった。その長い前髪からほんのりのぞく瞳は、藤くんの優しさと、描いた彼女の優しさにも溢れていて。
感激して、「お願いだからこれをコピーさせて欲しい。そうさせてもらってもいい?」と聞くの。
彼女はコクンと頷いてくれた。

てゆーか、そもそも彼女、連絡帳ではものすごい情熱でそらもうものすごい文章がお喋りなんだけど、
対面で話す時は本当に奥ゆかしくて、言葉もとても儚く消え入りそうな声なのいつも。
でもそんな彼女が私は愛しくて仕方なかった。
だって皆に内緒にしてる絵を私にだけ見せてくれるこの行動力すごくない?
彼女の行動には全部本気を感じて毎回私の心は熱くなるのよ。

そして実習生活最終日ね、
彼女は私の為だけに藤くんの絵を描いてくれたの。
これがあまりに嬉しくてうれしくて、私額縁に入れて今も実家に飾ってあるんだよ。見てみて。

教え子が描いてくれた藤くん

この藤くん瞳がとっても優しい。
それでいて、髪の毛一本一本、今にも手ぐしでとかせそうってくらい丁寧に描かれているよね。
彼女が藤くんが好きでたまらないってのが伝わってくる、すごく素敵な私。わたし大好きなの。

後に知り合ったBUMPファンのお友達に見せたら、
「この藤くんが照れているように見える」って教えてくれて、あぁほんとにそうだなぁって思ったよ。

ちなみにその実習最終日、私は私でね。

私はクラス全員にお手紙と、生徒一人ひとりに合わせたポストカードを贈るのね。

ちなみにこのポストカードていうのがさ、
私京都での大学生活を送っていたんだけど、
京都の繁華街では、路上でアートを売ってる人が結構居てね。
その中で知ったのが、たけさんという人だったの。

彼はもともとミュージシャンとして活動していたのだけど、ある日突然脳梗塞で倒れて、言語全般(喋る、聞く、書く、読むとかあらゆる言葉に関わる運動)の機能に大きな障害を残すのね。
絶望の中にいた彼は、絵を描くことで表現する道に進んでいるのだけど。

私は彼のそうした障害など知らずに、初めて街で彼の絵に出会ってもう一目惚れしちゃって。
よく土日に路上販売してたから、それに合わせて行ってね。彼と筆談しながら彼のポストカードを買うのが本当に楽しかった。
一枚いちまいが本当に愛と優しさに満ちていてね、時に怒りや悲しみの表現もあって、そういうのがまた私は魅力だなぁと思ってる。

んで、その彼が書いてるポストカードって本当にたくさんあるから、そのセットを購入して、
一人ひとりに合うものをチョイスしつつ、一人ずつとの思い出をひと言言いながら渡したのね。

でね、他の子は皆便箋2枚程度のお手紙なんだけど、その彼女にだけは、便箋8枚くらいだったかな?確かギリギリ封を閉めるのが大変ってくらいの手紙を書いたの。
彼女にだけは、こっそり私の大学の寮(大学は4年間寮生活してたからね)の住所を書いておくの。
彼女とは今後も繋がりたいと思ったから。
私から彼女の住所を聞くわけにはいかないからね。
でも今思えばこれは実習生のコンプラ的には絶対アウトだよね笑

そしたら、彼女は手紙を書いてくれたの。
もちろん、手紙を強制したわけではないし、もしよければ、の気持ちだった。ほんのり。
だから届いた手紙に感動した。
嬉しくてすぐにお返事を書いたよ。

私彼女に描いてもらった藤くんの絵が好きすぎてね、額縁に入れたあと、部屋に飾る前に、晴れた日のベランダでこの額を持った私を母に写真撮ってもらうの。
その写真も手紙に入れたの。
自分で言うのもなんだけど、この時の私すっごいニコニコしててさぁ。
私は私でこの写真の自分が大好きで。
彼女も喜んでくれたんだよね。

彼女との手紙のやりとりではね、
BUMPの事だけじゃない、彼女の今、私の今、私が彼女と同じくらいの年頃だった頃のお話、たくさんたくさんしたよ。
金沢に帰省する度に彼女と会ってお話した。

中学生の彼女の恋のお話は、とてもとても美して輝いていたよ。
その男の子の笑顔を見ると、すごく元気になれるんだ、そんな事を書いててくれたかな。
そんな彼女の真っ直ぐに人を想う心に私は感動してた。

教え子の彼女とは高校卒業後も何度か連絡とったりしたんだけど、東京の専門学校へ行って、
今は和菓子職人として頑張ってるはずだよ。

はず、と書いたのは、やっぱり少しずつ少しずつお互いに状況も環境も変わっていって、自然ともうやりとりはなくなってるかな。

悲観してるわけでもなくてね。
多分今も変わらずBUMP好きで元気にしているんだろうなぁと思っているよ。

人とのご縁は、不思議なもので、
あんなに熱く毎日のようにやりとりしていた人とも、些細なすれ違いがきっかけでいきなり関係がなくなってしまうこともあるよね。

一方で繋がる人とは繋がるし。
暫く会ってなくても、会えた時には、あの頃の昨日の続きみたいなテンションで話せる人もいるよね。

私は大学時代に寮で出会えた後輩が、ソウルメイトだと思うくらいの大切な子でね。その子とは今でもなんでも話すし、それこそ暫く連絡取ってなくても、なんかふとお互い手紙書いたり贈り物なんかし合って、ずっとずっと繋がってるよ。

京都の大学を志したのは、取りたい資格が全部揃っている事や、地元の金沢からの行き来が楽なのもあったけど、
今振り返ると、私は彼女と出会うためにあの大学に行ったんだと思ってるんよね。
それくらい私にとって大切な人。

これも藤くんがリボンで言ってるよね
「僕らを結ぶリボンは 解けないわけじゃない
結んできたんだ」

藤くんもバンドで4人バラバラになりそうな事何度もあったって言ってたよね。
色々な変革があった時、それこそプラネタリウム出す時だって、今じゃ当たり前だけど、シンセの音入ってるよね?リリースしてからシンセ入ったのプラネタリウムが初めてだよ。
ずっとベースドラムギターできた中で、この音を入れることでファンからの反発だってあるかもしれない。
でも、彼らは楽曲が一番その姿らしく響く事を最大限に考えて必要ならばそれをする、の決断をしたのよ。テレビ出演やタイアップとか、なんならインディーズからメジャーに行く時とかもだよ、その都度その都度メンバー全員で、個々で、対話を繰り返してきた。そうやって今があるのよね。

誰かとの縁を繋いでいこうと思ったら、どちらか一方だけの心では続かないものだよね。
どちらも双方にお互いを思いやる心が必要なんよ。

もちろん、状況によって、自分が弱ってる時苦しい時は相手からの要求に応えられないことだってある。それはそれでいいと思ってるんだ私。
甘えたらいいのよたっぷり。
でもね。
でもその分、また自分が元気になった時には、元気なったらね、その心お返ししたらいいのよ。

きっとそういうものな気がする。

そういうもんだよね。

今日もたくさん聞いてくれてありがとう。

心より愛をこめて。

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