対馬(100km)を歩いて縦断した。
シンソンです。
今回は、大学2年生の頃に対馬縦断100キロ歩いた話。
<ゴーストオブツシマが全ての始まり>
すべてのきっかけは、人気ゲーム「ゴーストオブツシマ」。
このゲームが、俺に対馬という場所に興味を持たせてしまった。
この島縦断すんのおもろそうじゃね?
そう思ったら止まらない系男子なので色々調べた。
調べてみると、対馬の縦断距離が約100キロ。
ちょうど100kmウォーク(100kmを歩くチャレンジ、例えば東京エクストリームウォーク100とかがある)を経験したことがある先輩(ギータさん)がいたので一緒に歩いてみないか提案した。
<友情>
ギータさんは対馬という未知の場所にめちゃくちゃ不安がっていた。
なので無理やり連れて行った。
<キツさ>
コンビニなど補給場所の少なさ、交通の不便さ…これらは覚悟の上だったが実際に歩くとその厳しさは想像以上。(なんもないよぉ)
しかし、俺自身は体力的なキツさは思ったよりも軽く感じた。
この企画を決めてから1ヶ月程、しっかりトレーニングしてたので疲れに対する耐性がついていたからだ。
でも、ギータさんはそうではなかった。
<最大の失敗>
この企画の一番の失敗は、ギータさんを放置して自分だけトレーニングしていたこと。
というのも100kmウォークの経験者だし、普段の彼の体力は「無限かな?」と思えるほどキツそうにしているのをみたことがなかったから心配ないだろうと思っていたからだ。
しかし、50キロを過ぎると、ギータさんの足取りが重くなり、70キロを超えた地点でついに
「俺はもう歩けない、バスを使う」
立ち止まってそう言った。
<あなたと>
その言葉を聞いた瞬間が精神的に一番辛かった。
自分が発案し計画した活動が失敗するかもしれないという思いと、何よりも先輩を巻き込んでしまった責任が一気に押し寄せた。
「あなたと一緒じゃなきゃ意味がない」
俺は気づいたらこんなことを言っていた。
自分の中にもこういう熱い思いがあるのかとびっくりした。
<先輩の底力>
このやりとりの後、ギータさんは先輩の意地を見せてくれた。
これ以上遅くなるのとゴールした時に宿へ向かうバスがなくなるという懸念があったため、なんと70~75キロの地点では走り始めた。(実際は多分競歩のようなスピード)
そして、ラスト1キロ、ギータさんはペンギンのようによちよち苦しみながら歩き、
19時間47分でゴールに到達した。
<大丈夫ですか?>
しかし、ゴールした時間帯で宿泊地まで運行してるバスがなかった。
そこで俺はタクシーを呼ぼうと電話した。
しかし、出ない。
宿泊地まで約2キロ。
ギータさんは一歩も歩けない。(後日足の骨が炎症を起こしていたことが病院で判明。)
俺は彼をおんぶして目的地に向かうことにしたが、俺の足もフツーに限界で10mも満足に進まない。
辺りが暗くなり、もうダメかと思ったそのとき、後ろから来た車が止まり、運転手が
「大丈夫ですか?」
と声をかけてくれた。
もちろん大丈夫じゃなかったので、宿泊地まで送ってもらい、なんとか一息つけた。
<後日譚>
次の日、宿泊地の人が船釣りに連れて行ってくれた。
ギータさんは足痛めてたけど、どうしても釣りをしたい一心で気合いで一緒に船に乗った。
宿泊地の人曰く、
「対馬で魚が釣れない日はない」
とのこと。
一匹も釣れませんでした。
その後、アプリで獲得標高(歩いてきた坂の合計の標高)が記録されているのだがそれを見ると、、、
3438m、、、富士山の標高は3776m、、、えぐ〜
<最後に>
対馬の人々はとても温かく、宿泊地では天ぷらをサービスしてくれたり、釣りに連れて行ってくれたりした。
活動中もたくさんの励ましをもらった。
本当に感謝。
次はゆっくりと観光したい。