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猫の多頭飼いするときのコツや注意点 その②
【新入り猫に対して気をつけること】
飼い主がいる暮らし、先住猫の存在など今まで暮らしていた生活とはガラッと変わる新入り猫の生活。
いったいどんなことに気をつけてあげればよいでしょうか?
☆必ずウイルス検査をしておく
多頭生活の中でもっとも注意しなければならないのは、やはり健康管理。お迎えする前に感染症、ノミ・寄生虫のチェックと対策を必ず行いましょう。もちろん、先住猫も同じです。
感染症に関しては、動物病院で「ウイルス検査」をしてもらいましょう。ウイルスを検査では、猫白血病ウイルス(FeLV)感染症、猫免疫不全ウイルス(FIV)感染症、猫伝染性腹膜炎(FIP)の感染の状態を確認できます。感染の有無を確認して感染がわかったら、獣医師とよく相談をして治療を進めていくようにしましょう。
また予防のためのワクチン接種も行うことで、お互いに健康な生活を送ることができます。
☆しばらくはケージに入れて過ごさせる
新入り猫がまわりの環境に慣れるまでの間は常にケージに入れて過ごさせてあげましょう。ついつい構いたくなってしまいますが、危ないことが起きないようにゆっくりとまわりの環境に慣れさせてあげることが大切です。
人間にとっては小さな音でも、猫にとってはびっくりしてパニックを起こすほどの音であったり、嗅覚が優れている猫にとっては自分以外の匂いがする場所では緊張状態にあります。
すぐに遊ばせてあげるのは避け、安心して過ごせる環境だということを認識させてあげましょう。
【多頭飼育によって猫が感じるストレスや病気は?】
☆両方の猫がストレスを感じてしまうことも
多頭飼育を始めるタイミングでは、片方の猫だけでなく両方の猫がストレスを感じてしまうことも。たとえば気持ちを落ち着かせるために毛づくろいをしすぎて皮膚炎になってしまったり…。ほかの猫がおしっこをしたトイレを使いたくなくて膀胱炎になってしまう猫もいます。
ストレスを感じることで、食事量や飲水量が変化してしまう可能性もあるので、決まった時間にチェックするようにしましょう。
☆病気になる可能性は?
多頭飼育をしたからといって、猫が病気になるとは言えません。ですが、猫同士の衝突が増えたりすることで、元々持っていた病気が悪化してしまうこともあります。腎不全などの慢性疾患がある場合には、病態に変化が現れる可能性もあります。持病がある場合は、多頭飼育開始時に体調の変化に特に気をつけてあげましょう。
【先住猫への接し方で気をつけること】
先住猫に対しての飼い主の接し方こそ、多頭飼いの成功のカギを握っています。先住猫にとって、家はまるごと縄張り。猫はもともと単独で生活しているどうぶつです。そのため、自分の縄張りに入ってきた猫に対して警戒心を抱いてしまいます。猫によってはをそれがストレスになることも少なくありません。
☆ストレスを与えないために
ポイントは、先住猫の生活リズムが変化しないようにキープしてあげること。今までの生活リズムを崩さず、少しずつ新しい猫とのふれあいを試みてあげてください。どちらにもストレスを与えないために、徐々に接触をさせてあげましょう。
☆先住猫を優先してあげる
飼い主は先住猫のペースを優先してあげることも大切。飼い主が新しい猫にかかりっきりになってしまうと、ヤキモチを妬いてしまう場合も。たとえばごはんやおやつをあげるとき、じゃらしで遊んであげるとき、ブラッシングやケアをしてあげるときの順番も、まずは先住猫からにすることが重要。
多頭飼いになっても一対一でスキンシップをとり、変わらないコミュニケーションを図ってください。
【まとめ】
いかがでしたでしょうか?猫好きであれば誰でも一度は夢見る多頭飼い。1頭の時とは異なり、猫社会を形成するための飼い主の細かいサポートが必要となります。
繰り返しになってしまいますが、1頭1頭が異なる性格である以上、絶対ということはありません。焦ることなくじっくり、ゆっくりと多頭飼いライフを作り上げていきましょう。