親睦夕食会
15年ほど過去の事(2008年ごろの事)ですが、不意に思い出したので書き残しておきます。
専門学校を中退して、個展を開くことを目標にアルバイトをしながら、教習所へ通っている時のこと。
教習所の送迎バス停のすぐ近くで工事しており、だいたい決まった時間に送迎バスを待っていると工事現場で交通誘導している男性から話しかけられ、教習所の進捗報告や世間話するようになりました。真っ黒に日焼けして少し怖そうな印象の70歳くらいの男性でした。
あるとき、私は絵を描いていて近々個展を開くんだというような事を話したら「そうなのか、私は休みの日には美術館へ出かけて絵を見るのが楽しみなんだよ!個展を見に行くよ」と、すごく嬉しそうでした。
後日、その男性がシュークリームをどっさり持って個展を見に来てくれて、「どの絵も夢があって素晴らしい。私はこの黒い背景の絵に心惹かれた」などなど、美術鑑賞からたくさん絵の話をしました。
個展の会期が終わるころには工事も終わっていて、その男性とは個展会場で喋ったのが最後ですが「一期一会の良い時間だったよ。ありがとう」という別れの言葉が、今もついこの間の事のように思い出されます。
飾らない見た目の印象とは裏腹に言葉遣いも丁寧で大らかな人でした。
15年前のことなので、もしかするとこの男性は既に亡くなられているかもしれません。ほんの数か月間、たまたま同じ船に乗り合わせたような一時の出会いでしたが不意に思い出しては今も励まされています。
先日、母方の親戚が亡くなり、3月にお別れ会という名の食事会があります。
そして今朝見た夢の話。
面識のない人たちと(今の彼氏やツイッターの相互フォローの人がいたのは覚えている)大きなダイニングテーブルを囲み、まったりと食事会をしていました。
昨年あたりから物質的・肉体的な親子関係以外にも、精神的な(あるいは宇宙的な?)親子関係のようなものがあると考えており、それらが蠍座10度の「親睦夕食会」のイメージに重なってくるのです。
上記した男性も大きく密接な繋がりがあったわけではありませんが、10年以上経った今でも私を励ましに来てくれる(思い出す)んです。自分にとって、こういう存在が何人かいます。
だからといって何かが在るわけでは無いのですが、最近とくに人とのご縁を感じ、私にできる社会貢献(還元)したいという意識に繋がって来ています。