さてっと夏休み!「勉強」の何がいやなのか考えてみよう。
学習支援で得た知見を基に色々書き始めて21回目です。
夏休みになると 学校が休みになるので たいていの生徒は 学習支援に宿題を持ってきますが それ以外は「勉強」をしなくてよくなりますね。
こんな時期は 自分がなんで「勉強」をきらいなのか じっくり考えることができそうです。
最近であった生徒からは 次のような質問がありました。
①「勉強なんて大嫌い! だって覚えることが多くって頭の中が爆発しそうだし とっても面倒」
そうだね。確かに色々覚えることが多いよね。
それは 「勉強」を通していったい何をしているのかという問題になるんだ。
学校の授業で「勉強」をしているわけだけど 新しいことを「学習」しているから解らないことが多いし 覚えることも多いんだ。
だけど 人間の頭って いくら頑張っても2~3日経つと半分くらいは忘れるようにできている。
そして新しいことは 解りにくい。なので余計に忘れやすくなる。
でもこれって 当たり前のことなんで あんまり気にする必要はないんだよ。
確かに 覚えることは面倒だと思うけど 大切な事って忘れないでしょ?
つまり「学習」内容があんまり大切な事に思えないから そうなっているんじゃないかな。
自分が「勉強」していることが 直接生活に関係ないし あんまり役に立つようにも思えない。
そうなると余計に「勉強なんて大嫌い!」ってなっちゃうけれど ちょっとまって!
まず 今 君たちが「学習」している事って これから一生続く「勉強」のための下ごしらえなんだよ。例えば日本語がわからなければ 他の人が何を言っているのか解らないし 理解も出来ないでしょ?現実に漢字が読めなくって 算数ができない生徒がいるんだから。
その算数だって 計算ばっかりやっているように見えるけど 実は算数で大切なのは「問題を読み どう考えて どんな答えを見つけるか」なんだよ。だから 試験では途中式を残して 自分はどう考えたのかを採点する人に見てもらう必要があったりするんだね。
学校の授業って 新しい事や考え方を一つ一つ丁寧に積み重ねていくようにできているんだ。
さらに 「人間って 物事を忘れるようにできている」から 忘れそうな時期に同じことを何度も繰り返して「学習する」と言う方法を取っている。
なので とってもくどいように見えるけどそれは どうやって忘れないようにするかを考えた上でのやり方だからなんだよ。
どうすれば 自分の理解できる速さで「学習」を進めて行けるようにできるのかを考えましょう。
学習支援の皆さんは そうしたことのお手伝いを してくれます。
②「勉強なんて 答えができればいい!だから 宿題なんて 答えを写せば済むんじゃないの?」
前の項に書きましたが 「勉強」の目的は「正しい答え」では ないんです。
「正しい答え」をどうやって考たのか その方が大切です。
だから 答えを写しても何の役にも足しません。
では その例として こんな問題を解いてください。きっと学校では出ない問題です。
問題:3という数字だけを必ず4回使い 計算の四則原理と()だけで 答えが1から10までになるような計算式を10考えてください。答えは一つではありません。
1=
2=
3=
4=
5=
6=
7=
8=
9=
10=
さあてっと どうですか?
保護者の皆さんへ どうか 子どもたちが自発的に学習意欲を持てるよう ご協力ください。
28 JULY.2021.ARAI