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ある日の風

秋分|雷乃収声
令和6年9月26日

9月10日。別府。夕刻,温泉からあがって狭い路地を通る宿への帰路。海からの湿っぽい空気が淀み一帯を覆い尽くしている。火照ったからだが爽やかな風を求めている。

9月21日。布団のうえ。この日は一日曇天だった。いつも通り網戸にして寝床についていると,夜半に肌寒くて目が覚めた。秋がこっそりやってきていた。

9月26日。自宅のさき。道路工事が始まった。木陰で休む9人の職人。夏のあいだにすっかり焦げた肌を,軽やかな風が撫でていくのが見えた。

-S.F.

雷乃収声

カミナリスナワチコエヲオサム
秋分・初候

秋分。この頃の一日ごとの変化にはよく気づく。朝,カーテンを開ける,陽の角度。夕方,こどものお迎え,空の色。

参考文献

なし

カバー写真:
38万キロの奇跡

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ある日の風
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