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KLASK - 君の右尻と左尻
ボーリンゴー!(Ball in Goal!) コヨです。
この記事は ボドゲ紹介 Calendar 2024 の21日目の記事です。ぐらちゃん、今年も素敵な企画をありがとう。
昨年の今日、私はKLASKの世界大会に日本チャンプと一緒に行った話をしました。ごめんなさい、また懲りずに今年もKLASKの話をします。
KLASKとは
デンマークの大工であるMikkel Bertelsen(ミッケル)さんが作ったボードゲームです。大体のゲームの内容はこちらを見ればわかります。KLASKってのはデンマーク語で「ピシャリ!」みたいな擬音を表しています。自分のゴールに操作しているストライカーが落ちちゃう音のことでもありますね。
アクション性が強いのでよくボードゲームというよりスポーツとかの部類では?と言われますが、しっかりBGGにも登録されております。
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このゲーム、生まれた年を確認すると
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そう!なんと今年(2024年)で
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10周年!!
意外にも10年も経ってるんですね。
BGGの登録年で確認すると同期は宝石の煌めきやオルレアン、イスタンブールなど。2014年といえば私が就職のために九州の田舎から関東に出てきた年でもあります。新入社員研修後の暇な時間で横浜に行ってボードゲームをよく遊んでいたのを覚えています。
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KLASKの話に戻ると、今年は世界大会が行われないことが確定していたのですが、日本大会の練習真っ盛りの6月にとあるお知らせが公式から投下。10周年のお祝いを兼ねた大会(参加自由)がコペンハーゲンで開催されるだって!?参加自由!つまり誰でも参加可能ってこと!?
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そんなんもう行くしかないよなぁ!
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デンマーク!
デンマーーーク!!
コペンハーーーーーゲン!!!!
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この記事はKLASKというボードゲームが好きすぎるあまり単身デンマークに10周年のお祝いに行った男の旅行記です。興味のない方はとりあえずブックマークだけしてブラウザを閉じましょう。そして忘れた頃にまたおいで👋
9/11 出発前日
PM10時。翌AM7時に出発というのにスーツケースが空っぽ。計画性の無さが露呈していますね。長期休暇と引き換えに行った激務で疲れているのでとりあえず1番大事な物(KLASK)だけ入れておき、あとは明日の自分に任せて寝ることにします。
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9/12 出発当日
晴天の朝です。15分で準備を終わらせ羽田空港にGO。直通便は高かったので中国を経由して行くことにしました。あまりの安さにこのときはまだデンマークに本当にたどり着けるのか半信半疑でした。
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北京を経由し、そのままコペンハーゲンまで向かいます。この時点で腰がバッキバキ。エコノミーで旅行するたびに寿命を減らしてる気がする…機内ではフォールガイ、ドリームシナリオ、マダムウェブを鑑賞。マーベル初のミステリーって全然ミステリーちゃうやんけ!とマダムウェブにブチギレていました。面白かったです。
空港から鉄道を経由して18時ごろにホテルに到着。このホテルで14日の大会も行われます。あまり調べず安い部屋を取ったのですが、確認すると8人同室のタコ部屋でした。寝るだけとはいえ知らない人にジロジロ見られるのは緊張しました。向こうもスーツケースからKLASKを取り出す私を見て「なんだこいつ」と思ったことでしょう。
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荷物を預けてこの日はこちらのボードゲームカフェへ向かいます。
ホテルから歩いて30分くらい。カフェに着いてからも滅茶苦茶入り組んだ構造で、建物の中に入ったと思ったら外に出てまた中に入る、みたいな迷路でなかなか待ち合わせしていた相手と会えず…
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やっと会えたのは笑顔が素敵なAsger(オスガー)!初日はデンマークに在住の彼が出迎えてくれました。オスガーといえば、昨年の世界大会で私の師匠であるボーリンを破り大会ベスト8となった男。古くからKLASKの大会に出場しており、ビスケットウィザードの異名を持ちます。あれ、Asgerってどこかで…
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彼はボードゲームのデザイナーでもあります。まさに多彩。HEATとかめっちゃ面白いですよね。
この日はオスガーと、そのいつメンであるロバート、アレックス、トーマス、ティモが相手をしてくれました。たくさんKLASKができてホクホクした気持ちのままホテルに戻って就寝。
9/13 大会前日
この日は特に予定もなかったので、1日使ってコペンの街並みを観光することにしました。朝はカフェでモーニングをキメて、とりあえずホテルの近くを歩いてみます。コペンの街並みは、一言で表すならば「古き良き美しき」な街並みと言えるのではないでしょうか。昔ながらの煉瓦作りのカラフルな北欧建築が並び、公園や教会、道路、そして美しい川が景観を損なうことなく調和しています。一方で、少し歩けば一面ガラス張りの近代建築が居を構える芸術やデザインにも力を入れた街でもあります。そりゃあ美しいデザインのKLASKが生まれるわけですよ。
移動手段は自転車を使っている人が多く、中にはこんな大きなカゴをした自転車もよく目にしました。
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何を運ぶのかというと、グラサンをかけたおしゃれなおばあちゃん。ちょこんと座ったおばあちゃんを先頭に爆走する自転車はシュールな光景でした。
そして、コペンハーゲンの街並みで最も有名な場所、ニューハウンにも行ってきました。カラフルな建物が川沿いに並ぶ景観はとても綺麗でした。そんな綺麗な街並みの写真を撮っていると、どこからか「オーマイガー!」と女性の叫ぶ声。
振り返ると、そこにはポーランド代表のトマとその奥さんが立っていました。去年の世界大会から1年ぶりの再会です。奥さんが私のことを覚えてくれており、「どうしてここにいるの!」とわかりやすく驚いてくれたことがとても嬉しかったのを覚えています。
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多少の会話を交わしたあと、日本の気温の感覚で半袖のまま外に出たため寒さに耐えられなくなってしまい、一旦ホテルに戻ることにしました。11時ごろでしたがこのくらいのタイミングからぞろぞろと懐かしい顔ぶれが集まってきており、フィンランド代表のユシーやKLASKの広報・イベント担当であるイギリスのベン、アメリカのKLASK狂いであるショーンとその奥さんのニョミなどがホテルのラウンジに集まっていました。ちょうど公式のYoutubeにこの日の動画が上がっていました。
15時くらいまでラウンジでKLASKをしながら、近況を報告したり、ニョミとショーンのコントを眺めていたりしているとKLASKの作者であるミッケルと、運営のクリスチャン、そして昨日ぶりのアレックスがやってきました。再会のハグを交わしつつ話を聞くと、これからとある場所に向かうそう。
ミッケル「これから尻にタトゥーを入れにいくんだよ。」
は?
耳を疑いましたが、本人は至って真剣で、本気で尻にKLASKのタトゥーをこれから入れにいくようです。
理由を聞くと、1つは10周年のお祝いだから、ということとミッケルの奥さんから「KLASKっていう音って、ストライカーがゴールに落ちる音というよりお尻を叩く音に似てるよね」と言われたというエピソードから洒落を効かせたミッケルはお尻にタトゥーを入れることに決めたようです。
そしてもう一人、昨日一緒にKLASKを遊んだアレックスも一緒に尻にタトゥーを入れるようで、理由を聞くと
アレックス「だって今日は俺の誕生日だからな!HaHa!」
いやいや、そんな軽いノリで?
ましてや誕生日だとしても
だとしてもお前は尻じゃなくていいだろ!
と心の中で突っ込みましたが、めでたくミッケルは左尻に、アレックスは右尻にKLASKのタトゥーを刻むこととなりました。人がタトゥーを入れている現場を目の前で見るのが初めての体験すぎて呆然としていました。
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ベン「コヨ、お前も大会で優勝したら尻にタトゥーを入れようぜ!」
半ば放心状態だった私はあまり意識せず「そうだね」と応え、地獄のような約束をしてしまったことに気づかないままタトゥーショップを後にするのでした。
ホテルに戻ると、会場は人で溢れかえる大盛況となっており、イタリア、フランス、ドイツ、エストニアなど強豪メンバーも続々と集まってきていました。日を跨ぐまで数え切れないほどのKLASKをし、ふらふらになりながら部屋に戻って眠りにつきました。明日の大会の優勝を夢に。
つづく(すいません、間に合わないので2部構成にします)