見出し画像

初めてのSNS、初めての繋がり

映画「ステイ・コネクテッド(原題 Men, Women & Children)」を観た。
私は高校モノの洋画が好きなんだけど、その中でもSNSが絡んでくる話は格別に好きだ。
この映画は、まさに私のお気に入りの題材だったため、ワクワクしながら観た。
(予告→ https://youtu.be/DS7uc8OF6Rs)

映画を観終わった時、ふと思い出した事がある。私が高校生の時の、SNSの記憶だ。

***

高校1年生の時、初めてスマホを買ってもらった。そして、写真の加工にハマった。
色んな加工アプリをインストールして、景色にフィルターかけてエモくしたり、自撮りして隠したいコンプレックスにフィルターかけたりした。

当時の私はSNS禁止令が発令中だったから、加工した写真は完全自己満足だった。
そんな中、加工アプリだと思ってSNSをインストールしてしまったことがある。
それが、今では知らない人はいない「インスタグラム」だった。

私はそれがSNSとは知らず、写真を撮り加工して、投稿ボタンを押した。(確か、投稿ボタンを押さないと加工した写真が保存されなかったため)
すると、知らない外国人の写真も沢山見れることに気がついた。なんで見れるんだろう?どういう仕組みなんだろう?と思いながら、素敵と思った写真にはトントンといいねを押した。

***

まだ正体のよくわからないインスタグラムを始めて数日後、フォローしてくれた人が現れた。
誰?!と思ったけど、私の写真にいいねをくれたことが嬉しくて、フォローバックしたのを覚えている。
その人は確か、アジア系の女性だった。
私が「風邪をひいた」と投稿すると、「大丈夫?」とコメントしてくれたことがとても記憶に残っている。

その時私はあるKPOPアイドルが好きで、彼のタグを漁って見ていた。すると、同年代の台湾人の女の子と繋がった。
母国語は違えど、同じアイドルが好きというだけの共通点が嬉しくて、私たちは英語でコミュニケーションをとりながら彼のカッコいいところ、好きな曲、「彼が出てるバラエティ見た?」などと熱く語り合った。

他にも、ドイツに住む美女(彼女はいつも投稿する写真に位置情報を載せていて、高校生ながら心配になったことがある)、自分の事をプリンセスと呼ぶヨーロッパの女の子、パンク系の女の子(なんとこの二人も繋がっていて、なんなら二人はリアル友達だった!)、別のKPOPグループが好きな年上の日本人の女の子(韓国語で年上の女性をオンニと呼ぶため、私も彼女をそう呼んで慕っていた)などなど…。

海外の人と繋がることが嬉しくて、楽しくて、私はインスタグラムに夢中になった。
きっと、この頃に本格的に国際交流の味をしめた。

ただ当時の私は高校1年生。中間テストや期末テストがあるわけだ。
テストの点数はみるみる降下。頭の中はインスタグラムでいっぱいで、勉強も手につかなくなった。
アンインストールしても、アカウントが存在するため、もう一度インストールして見てしまう。これの繰り返しだった。

そして私は、苦渋の決断ではあったけれど、インスタグラムのアカウントを削除することにした。
また繋がれる、また作り直せばいい。
そう思って、アカウントを消した。

***

大学受験が終わり、私も次のステップへ移った。SNS禁止令は解かれ、ツイッターも始めた。
もちろん、インスタグラムの存在は忘れていない。その頃にはインスタグラムはかなり大きくなっていて、ほとんどの友達がアカウントを持っている状態だった。
またもう一度色んな人と繋がれる。もう一度、あのアカウント名でアカウントを作り直そう。そう思ったけれど、始めてみるとそうもいかなかった。
まず、私が使っていたアカウント名が既に使用されていた。(そのアカウント名では、愛馬の写真が沢山投稿されていた)

もう、あのアジア系の女性も、ドイツの美女も、プリンセスも、パンク娘も、台湾の同志も、オンニとも、もう繋がれない事を悟った。

簡単に繋がったのに、簡単に切れたのに、簡単には戻らなかった。
繋がりとは、そういうものなのかと悔やんだ。

けれど私はあの時確かに繋がっていたし、彼女たちは世界中の人とコミュニケーションをとる楽しさに目覚めさせてくれた。
今はもうない繋がりだけど、何百億とあるアカウントの中でいつかまたふと見つけて、「久しぶり!私だよ」と言える日が来ることを願っている。

#インスタグラム #SNS #繋がり #note #英語 #国際交流 #ステイコネクテッド #映画

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?