ハチミツとクローバーを15年かけて理解しつつある男
こんばんはスナッチです。
ハチミツとクローバー(通称ハチクロ)って知ってますか?
僕は1990年生まれで、連載当時中学生でした。
それまで少年漫画しか読んだことのなかった僕は、きっかけはあまり覚えてないのですが、ハチミツとクローバーの第1巻を中古で購入してその後新品で後の全巻を購入した記憶があります。
当時の僕は買ったはいいものの、読んでもあまり面白いと思っていませんでした。否、羽海野チカ(作者)特有のギャグセンスとかイラストのセンスはめちゃくちゃ好きでそこにハマって読んでいた記憶があります。
ハチクロってどんな漫画?
読んだことのない方にかいつまんで説明すると、美大が舞台の大人の恋愛漫画です。ただ、夜の営みとかはでてこないのでそのへんはどの年齢層もクリーンに読み込めるんじゃないかと思います。
全員片思い
登場人物が全員片思いの状態で話が進んでいきます。
竹本くんと森田さんとはぐ。
真山とリカさん、山田さんと真山、野宮さんと山田さん
年に一回は読み返す
唯一持ってるコミックスがハチクロとゴリラーマンなんですけど(他は売っちゃった)、ハチクロに関しては年一で読み返してます。不意に、「あ、読まなきゃ」ってなるんですよね。
竹本くんのはぐちゃんへの思い
20代になって初めて、竹本くんの気持ちがわかるようになった。
はぐちゃんにはフラれちゃったけど、そのはぐちゃんのおかげで自分のやりたいことに気づいて、宮大工の道に進んだ竹本くん。
新幹線まで見送りに来てくれたはぐちゃんを思い、
「君を好きになってよかった」というセリフ。
当日、竹本くんは駅に向かう途中にはぐちゃんを見かけるんだけど、送別会はもうやってもらったから、と言って声をかけずに去るんだよね。
そのシーンがすごくいい。
歳を取るにつれて本当に思うけど、別れって本当に悲しい。区切りってつけるほど別れる時悲しくなっちゃうから竹本くんの気持ちはよくわかった。
(別の漫画で見たセリフだけど、まっさらにしておいてまたいつか別の出会いがあるかもしれない、と思ってあえてあっさり別れるのも俺はありだと思う)
でもそんな竹本くんの決意とは裏腹にハグちゃんは四葉のクローバーを挟んだ食パン(今思うと豪快なお土産)を息を切らして届けてくれる。
ある意味ハグちゃんに竹本くんへの恋心がなかったからこそしてくれたのかもしれないな、と思う。
山田さんの真山への思い
万年真山への片思いを続ける山田さん。
劇中でもある通り、山田さんは真山への片思いを続けるうちにそのどっちつかずな状況にある意味安堵を覚えてしまう。
真山は山田さんに優しいし、山田さんは真山を好きでいられる。
そしてその真山にも好きな人はいるけどそれまた気難しい人で結ばれないだろうという安心感もある…
中学、高校の時の俺は山田さんのキャラクターはすごく好きだったけど、これに関しては理解できなかった。
どう考えても付き合った方がいいだろうって思ってた。
けど最近、というか30代になって三年付き合ってた彼女と別れた俺は、彼女とそこまで悪い別れ方をしたわけじゃなかったので写真も消したわけでもなく、なんならたまに見返すという側からみると山田さんとなんら変わりない男になったことに気づいた。
新しい恋を始めるでもなく、元恋人にうっすら恋心をもつ今の状態がめちゃくちゃ楽。というか女性にどうやってときめくか忘れたというのもデカイ。
つまり俺は実態のない片思いをしているということになる
山田さんってこういう気持ちだったのか…と最近思ってます。
でもある山田さんみたいな良くも悪くもピュアな人っているのかなって思う。
キャラクターが実在するかのような安心感
ハチクロを読んでてすごく好きなの部分が、登場人物の年代がバラバラということ。少女漫画とかの恋愛って基本同級生か三年以内の先輩後輩だから今読んでもピンとこないんだよね。
ハチクロはみんな20代だし、30代に片足突っ込んでるメンバーもいて、その感覚がとてもリアル。10歳差とかだとちょっと仲良くなりづらいところはあるけど、あのみんなバラバラの場所から来て出会って、気があって仲良くしてて、しかも世代もちょっと違ってっていう感じにめちゃくちゃあこがれる。
同じ様なことをドラゴンボールにも思うんだけど俺だけ?
悟空たちの日常パートってめちゃくちゃ和む。