見出し画像

万年筆が趣味になった話ー①最初の一本の購入

「いつから万年筆に興味を持ったんですか」

そう聞かれたらまず思い出されるのは、10何年も前の大学生のころの記憶だ。確か大学2年生のころ、仲の良かった友人が「俺最近万年筆に興味があるんだよね」というような話をして、黄色の万年筆を使ってノートをとっていた。おそらくLAMYのサファリ(※1)だったと思う。
その時は「万年筆なんて手間がかからないか」といったような感想しか持たなかった。受験生のころからの名残で、軸が太めのシャープペンシルに「2H」という普通よりも固くて色の薄い芯で、これでもかと力を込めてノートに書きなぐるスタイルが好きだった僕には「軽いタッチでさらさらと」書けるという万年筆は対極のものだと思っていたのだった。

時は流れて2021年、何かの拍子に「僕も万年筆を保持してみようか」と思い立った。多分何か雑誌やネットで少し高い文房具の特集に触れ、いい年齢だしそういったものに触れてみようと考えたのだろう。

社会人になり、万年筆自体は所有するようになっていたが雑誌のおまけであったり、海外旅行のちょっとしたお土産であったり車のディーラーで来店記念にもらったものであったりと素性が分からないものばかりだった。ここらで何か愛着の持てるような1本を所有してみようと考えたのである。

どんな万年筆を買うか

普通であればやはりデザインがこれぞ万年筆、というものを選ぶのかもしれないが、何となく黒と金のあの色合いのものを持つ気になれなかった。
そんな中、ネットで情報収集をしていた時に目に入ったのが、LAMYだった。10何年も前もの大教室の記憶がよみがえる。希望通り万年筆には見えないデザインで、軸の色の種類も豊富にあるらしい。値段も数千円とそこまで高くない。
その後すぐにLAMYのサイトに行き、つらつらと見ていると「アルスター」というアルミでできた軸のモデル、中でも「トルマリン」という2020年の限定色が目に入った。

画像1

 はじめての一本 LAMY AL-star tourmaline

「きれいな色だ」

直感的にそう思った。正直機能は全くよくわからない。(当時はペン先がスチールだとか金だとか、そういったものもよくわからなかった)

サファリではおもちゃっぽいと思えたデザインも、アルミの質感と合わさるとなんとも魅力的なものに思えた。
ちょうど昨年に購入したiPhone(※2)とも合いそうということもあり、少し考えてアマゾンのページに行き、注文を確定した。その翌日に届いたトルマリンのアルスターは、期待通り僕を満足させてくれるものだった。

青色のインクが入ったカートリッジを差し込み、紙に文字を書いてみる。
時は2021年1月8日、2回目の緊急事態宣言の初日。
外に出られない代わりに、万年筆という世界に足を踏み入れたのだった・・・

②へ続く

(※1)最近万年筆のカタログを見ていると、実はあれはLAMYではなくカヴェコだったのでは・・・?とも思う。盛大な勘違いをしているのかもしれないが、まぁきっかけなんてなんでもいいんじゃないでしょうか。

(※2)iphone12pro パシフィックブルー 2020年10月に発表された直後に予約して手に入れた。その1年前にiPhone11を買ったばかりであったが、proと比較するとどうしても劣る気がして、自分の携帯電話人生で最も最短の1年間で買い替えたのであった。こちらも周りがテカテカ光る金属製で非常に好み。ただし僕の周りの人はあまり好みでないらしく、「安っぽい」と散々な評価をされた。

#万年筆 #万年筆沼


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?