限築杯vol3(ウルザブロック構築)メタゲームブレークダウン
ノストラダムスの大予言で世界が終わる、などという噂が流れてた世紀末。日本で行われたグランプリ北九州99が今回の「限築杯」のフォーマットであるウルザブロック構築が採用されたイベントだった。 そのイベントで優勝したのは若き天才、石田格が作り上げた青茶単。使用者の名前をもじって「イタリック・ブルー」・・・決してイタリア産の青茶単という意味ではなく・・・そう呼ばれたデッキが優勝したのである。
当時はネットも発達しておらず、一部の強豪プレイヤーたちがその内々で開発/調整が行われていたため情報が閉鎖され、当日は完全にノーマークのところから飛び出し、そのまま優勝をかっさらった。
その完成度は非常に高く、正にその時点での環境のベストアンサーともいえるデッキに見えた。
ではそこから20年以上たった今、開かれた限築杯というイベント。すでに出ている「模範解答」は全員が納得する「ベストアンサー」となったのであろうか。その答えを見ていきたいと思う。
第三回限築杯使用デッキ一覧
青茶単 3人
スーサイドブラック 2人
スライ 2人
トリニティ 2人
青赤コントロール 2人
スニーク・アタック 2人
エンチャントレス 2人
リス対立 2人
黒コントロール 1人
ピットサイクル 1人
ダークタイド 1人
使用率一位は「模範解答」たるイタリックブルー。しかし圧倒的多数というわけではなく21人の参加者で3人。それ以外のデッキが11種類と、実に多種多様なデッキ分布となった。
確かにイタリックブルーの完成度は高い。しかし前回はノーマークという状況だった一方で今回はむしろ徹底マークされている優勝候補だ。
このMtGというゲームにおいて情報があるかないかという差はとても大きい。
それならば「解答」は他にもあるはず。そう、参加者が思った結果がこの多種多様なデッキ分布につながったと思われる。
https://note.com/coverage2020/n/na93cbfab271e
奇しくも当イベントの事前環境紹介記事で取り上げたデッキがすべて存在し、そのどれもが「本当のベストアンサー」は自分だと、そう証明しに来ている。
さあ、奇襲がなく正面からぶつかったとき、この環境の「正解」だと証明されるのはどのデッキになるのか?
かの大予言者にも見通せなかった「未来」は決着の時まで誰にもわからない。